



平安時代、弘法大師空海が開いた高野山
弘法大師は、8つの峰々に囲まれたこの地を蓮(はす)の花びらに喩え(たとえ)、仏の道を広めるにふさわしいところだと述べたという。
現在も、金剛峯寺(こんごうぶじ)をはじめ、117にも及ぶ寺院が、祈りの時を刻んでいる。
実は、弘法大師は、今も生きていると信じられている。
人々は、お大師さんに逢うために、この地をめざすのだ。
そして・・・
この、あまりに荘厳な風景まさに天空の聖地だ。
中でも圧巻が、根本大塔(こんぽんだいとう)の内陣(ないじん)それはまるで極彩色(ごくさいしき)の曼荼羅(まんだら)仏の世界との出会いに心がふるえる・・・
朱色と白の鮮やかなコントラストをみせる根本大塔(こんぽんだいとう)朱の色は、昔から神聖な場所でよく使われてきた。

しかし一般的には、赤や黄色は紫外線に弱く、色が、あせやすいという。
今、フッ素樹脂塗料が、雨風から建物を守るだけでなく、色を保つ点で注目されている。
実はこの塔は、15年近くも前にこの塗料で塗り直されたのだ。
昔と変わらぬ、美しさを保ち続ける祈りの塔。敬虔(けいけん)な気持ちにさせてくれる。