デレク・トラックスは、’79生まれ。叔父はオールマン・ブラザーズ・バンドの結成時からのドラマー、ブッチ・トラックスである。デレクというファーストネームは、熱心なロック・ブルースファンであった両親が、当時クラプトンが在籍し、「いとしのレイラ」などのヒット曲を放った「デレク&ザ・ドミノス」からとって名づけたものである。彼の言葉を借りれば「ギターより身長が小さかったころ」からギターを弾きはじめ、最初は手の小ささをカバーするためにスライドギターを始めたと語っている。
愛器はギブソンSGとフェンダーのヴィンテージアンプ、ボトルネックはデュアン・オールマンと同じ、ガラス製の薬ビン。それに指弾きから繰り出される独特の乾いたサウンドが合わさって、彼の表情豊かなプレイを創り上げている。
弱冠15歳で自身のグループ「デレク・トラックス・バンド」を結成、20歳のときにはオールマンズに正式加入、さらに’06にはエリック・クラプトンからのオファーにより彼のツアーに参加、と「天才スライド・ギター・プレイヤー」の名をほしいままにしているデレク。自身のバンドとしては通算6枚目となるニューアルバム「オールレディ・フリー」は、初めて彼自身がプロデュースを担当。「手づくり感覚のファミリー・アルバム」と彼が呼ぶように、自宅のスタジオで作り上げた、リラックスしたギタープレイが聴ける。
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