 海の南およそ150km、東シナ海の洋上に浮かぶ浙江省舟山群島(せっこうしょうしゅうざんぐんとう)。一説には1300あまりの島々から成り、中国最大の群島である。
ここは磯釣りが盛んで、以前からチヌ釣りの外道としてスズキが食ってくることが知られていた。その話を伝え聞いたシーバスフィッシングの第一人者・村越正海は早速舟山群島へ飛んだ。 中国には固有種のタイリクスズキがいる。 特徴は体に黒い斑点があること。日本へは養殖用に移入され、ルアーフィッシングのターゲットとしても人気がある。だが、村越はまだ中国本土でタイリクスズキを釣ったことがない。またスズキやヒラスズキの正確な分布も分かっておらず、もしかしたら舟山群島のスズキはタイリクスズキではないのかもしれない。
いろんな疑問を抱え、村越は初日の釣り場である外洋鞍島(ワイヤンアンタオ)へ上がる。潮も濁り具合もスズキ向きなのだが一向に反応がない。
2日目は強風で待機。そして最終日、拠点である舟山本島から片道3時間の東極島へ向かう。もう後がない村越は、あらゆる手を尽くしスズキの居場所を探す。
帰港予定時刻の15分前、村越は磯際で待望の1尾を釣る。典型的なタイリクスズキだった。そして連発、すると今度は斑点のない日本のスズキに酷似した魚が釣れた。
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