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『花粉症』とは、植物の花粉が体内に入ることによって『アレルギー反応』が起きる症状のことである。目や鼻の粘膜に付着した花粉は、粘膜の水分によって割れ、中からアレルギーの原因となる物質を出すのだ。 |
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近年になって『花粉症』が増えた主な理由は、次の通りである。
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戦後、大量の『スギ』が植えられたが、スギの成熟には数十年かかるため、1980年代になってから、それらのスギが一斉に花粉を出すようになった。 |
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都市部の地面はアスファルトなどで覆われている。湿った土に落ちた花粉は再飛散しにくいが、道路などに落ちた花粉は、何度でも巻き上げられるのだ。 |
c) |
都市部で生活していると、大気汚染などの影響で目や鼻の粘膜が過敏になりがちである。また、ストレスや食生活によってもアレルギーの起きやすさが変わってくる。 |
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『花粉症』を防ぐためには、とにかく『花粉』を体内に入れないことが大切だ。
メガネや帽子、マスクなどは、花粉が体内に入るのを直接防ぐ有効な手段である。
近年では、花粉を吸着して不活性化するウェットフィルターも市販されている。
また、家の中に花粉を持ち込まないことも重要であり、空気清浄機で花粉を吸い取ることも有効だ。 |