NO.109
   はばたけ!コウノトリ
 
 
 
   童話などで『赤ちゃんを運んでくる鳥』として登場する『コウノトリ』。
今回は、野生の『コウノトリ』を復活させる試みを紹介するよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) コウノトリは、世界で3000羽しか生きていなく、日本では1971年に野生のコウノトリが絶滅(ぜつめつ)している。昔は日本じゅうでふつうにコウノトリを見ることができたのだが、捕獲(ほかく)や住宅地の開発、汚染(おせん)などによって、すむ所がなくなってしまったのだ。
(2) 豊岡市では、1963年から『人間の力によってコウノトリの卵をかえす(人工孵化)』試みを始めた。始めはなかなかうまくいかなかったが、日本のコウノトリが絶滅した後もハバロフスク(ロシア)からゆずり受けたコウノトリを飼育(しいく)し、89年にようやく初めての人工孵化(じんこうふか)に成功、2002年5月、ついに100羽めのヒナが誕生(たんじょう)したのである。
(3) 豊岡市では、いつかコウノトリが野生に返るときのために、豊かな森を守り、農薬を使わないようにするなどの努力を町全体で行なっている。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
現在、豊岡市で飼育されているコウノトリは、飛べないように翼の一部を切断されている。これは、いまコウノトリたちが敷地外へ飛び立っても、そこでは生きていけないためである。
 
 
   
 
 
   
   
  兵庫県立コウノトリの郷公園
  http://www.hyogo-c.ed.jp/~kounotori-bo/
豊岡市立コウノトリ文化館『コウノピア』
  http://www2.nkansai.ne.jp/toyooka/kounotori/
大阪市天王寺動物園
 
   
   
 
 

6/1(土)

9:45~10:00
  テレビ和歌山(WTV) 6/8(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 6/8(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 6/8(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 6/10(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.110
   カレーとスパイス、ホットな関係!
 
 
 
   みんな、『カレーライス』は好きかな? 今ではすっかり馴染み深い食べ物となった『カレー』だけど、実はけっこう奥が深いんだ!
今回は、『カレー』と『スパイス』について解説しちゃうぞ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) カレーは、もともとインドをはじめとするアジアの料理である。しかし、インドから直接日本に伝わったわけではない。実は、カレーは明治時代にイギリスから日本に伝えられたのである。
日本で、みんなが手軽にカレーを食べられるようになったのは、『即席カレールウ』のおかげである。『ルウ』とは、小麦粉をバターやオリーブ油でいためて、ブイヨンや牛乳でのばしたもので、ヨーロッパの伝統的な料理のひとつである。でも、それを応用した『カレールウ』は、日本で生まれたものなのだ。
(2) カレーの最大の特徴は、いろんな『スパイス』を使うことによる『辛さ』と『香り』である。『スパイス』といえば、『辛くするもの』というイメージがあるかもしれないが、実際は辛いスパイスばかりではない。
スパイスには『香りつけ』や『色づけ』のために使われる、辛くないものもたくさんある。そして、カレーに『コク』と『甘み』を与える『タマネギ』も、実は『スパイス』のひとつなのだ。
(3) カレーの『色』のもとになっているスパイスは『うこん』。
肝臓(かんぞう)を守るはたらきがあるといわれている。
また、『カルダモン』などの『香り』には、食欲をわかせる効果がある。
そして『辛さ』の主役『とうがらし』には、脂肪(しぼう)を燃やす働きがあり、ダイエット食品としても注目されているのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
『スパイス』と『ハーブ』の違いは、実ははっきりと決まっているわけではない。最も妥当な区別のひとつは、『ハーブは薬草、スパイスは食品』というものだろう。
すなわち、『食べられないハーブ』はあるが『食べられないスパイス』はあり得ない、『ハーブかつスパイス』に位置するものもある、ということだ。
 
 
   
 
 
   
   
  ハウス食品
  http://www.housefoods.co.jp/
ボクのふらいぱん
 
   
   
 
 

6/8(土)

9:45~10:00
  テレビ和歌山(WTV) 6/15(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 6/15(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 6/15(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 6/17(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.111
   色のふしぎ
 
 
 
   『世界は”色のチカラ”で成り立っている』というのは先月(No.105)の話だが、ともかく私たちの身の回りにはさまざまな『色』が使われている。
今回は、そうした『色』がもつ、ふしぎな働きに迫ってみたぞ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 色によって、人間の心に与える影響はさまざまである。たとえば、『赤』には『危険』というイメージがあり、『緑』には人の心を落ち着かせる効果がある。だから、赤信号は『止まれ』という意味で使われるし、非常口には『緑』をつかっているのだ。
また、食べ物の店の看板に『赤』や『だいだい』が多いのは、そうした色に食欲を増す力があるからなのだ。
とはいっても、人によって『好きな色』は異なるので、そうした効果にこだわりすぎると、かえってマイナスになることもある。
(2) 『白』は『黒』よりも大きく見え、『赤』は『青』よりもせり出して見える。例えば、フランスの国旗は、3色が同じ大きさに見えるが、実は、『赤』がせまく、『青』が広くなっているのだ。
(3) 私たちが使っている道具や建物などには、いろんな色が使われているが、自然のなかには、より微妙な色もたくさんある。最近話題になった『マジョーラ』という、見る角度によって色が変化して見える塗料(とりょう)も、『モルフォ蝶(ちょう)』という生き物のハネを研究して作られたものなのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
<人間の『色応答』と『形応答』について>
こどもは、まず『色』を認識し、3歳頃になって『形応答』が優先されるようになる、と考えられている。番組での実験結果もそれを裏付けるものとなった。しかし、一方で
成人でも2~3割の人は『色応答型』である
発展途上国では先進国よりも『色応答型』の人が多い
芸術系の学生の場合、一般の人よりも『色応答型』が多いなどの結果も報告されている。
 
 
   
 
 
   
   
  松田博子(カラーコンサルタント)
日本ペイント
  http://www.nipponpaint.co.jp/index2.html
 
   
   
 
 

6/15(土)

9:45~10:00
  テレビ和歌山(WTV) 6/22(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 6/22(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 6/22(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 6/24(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.112
   サンゴってなぁに?
 
 
 
   南の海にひろがる、美しいサンゴ礁。だが、『サンゴ』がいったいどういうものなのか知っているひとは意外に少ないのでは?
今回は『サンゴ』について教えちゃうぞ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 『サンゴ』は、クラゲやイソギンチャクなどと同じ『刺胞動物(しほうどうぶつ)』という種類の動物である。
かたい『骨』のまわりには、とうめいの『肉』がうすく付いているのだ。
また、ちゃんと『触手(しょくしゅ)』も持っていて、他のサンゴに成長のじゃまをされないように攻撃することもあるのだ。
(2) 『サンゴ』は卵を産んで仲間を増やすことができる。産卵は6月ごろ、だいたい満月の夜に行なわれ、2日ほどで幼生(ようせい)になる。
そして、生育しやすい場所にたどり着くと、『ポリプ』になって定着するのだ。定着してからは、成長とともに分裂(ぶんれつ)、つまり『クローン』をつくって自分のすむ領域を増やしていくのだ。
(3) サンゴには『口』があり、プランクトンを食べることもある。
でも、それよりも『褐虫藻(かっちゅうそう)』という植物プランクトンが光合成(こうごうせい)で作った栄養をもらうことの方が重要である。(こうした関係を『共生(きょうせい)』という。)褐虫藻が光合成を行なうためには、太陽の光が必要なので、浅くてきれいな海でないとサンゴは生きていけないのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
サンゴは約4億年前に地球上に現れ、その死骸は地質学などの示標に用いられることもある。また、寿命は無限と考えられており、これまでに400年以上生き続けたサンゴも発見されている。とはいえ、『プレートテクトニクス』の影響は免れないので、たとえば4億年前から生き続けているサンゴが見つかる可能性は少ないだろう。
 
 
   
 
 
   
   
  串本海中公園センター
  http://www.jazga.or.jp/kusimoto/base/
 
   
   
 
 

6/22(土)

9:45~10:00
  テレビ和歌山(WTV) 6/29(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 6/29(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 6/29(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 7/1(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.113
   地球をみつめる人工衛星
 
 
 
   『天気予報』や『カーナビ』などに欠かせない『人工衛星』。
でも、どうして地球の周りを回りつづけられるの?
今回は、人工衛星のしくみと役割について解説するよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 人工衛星(じんこうえいせい)が地球のまわりを回りつづけられるのは、速いスピードで動く衛星の『遠心力(えんしんりょく)』と、地球の『引力』がつりあっているからである。引力とつりあうためには、時速28,000kmという、ものすごいスピードを出さないといけないのだ。
(2) 人工衛星の回りかたには、地球から見て常に同じ位置にある『静止(せいし)衛星』と、回りながら地球の反対側も観測(かんそく)できる『移動衛星』がある。例えば、気象衛星『ひまわり』や放送衛星などは『静止衛星』、地球全体の大気や水の循環(じゅんかん)を調べる観測衛星は『移動衛星』の代表的なものといえる。
(3) 今年の秋に打ち上げられる観測衛星『ADEOS-Ⅱ』には、『エルニーニョ現象』など、地球全体に影響(えいきょう)がある水の動きや温度変化を調べ、環境(かんきょう)変化のメカニズムを知る材料になることが期待されているのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
地球全体の降水量や温度変化などを調べる観測衛星、たとえば『TRMM』や『ADEOS-Ⅱ』のようなものは、すべての観測地点をなるべく同じ条件で調べる必要がある。したがって、観測地点の太陽時刻が常に等しくなるような軌道(TRMMの場合、常に10時30分)で回らなくてはならない。
こうした軌道で回る人工衛星を『太陽同期軌道衛星』という。
 
 
   
 
 
   
   
  宇宙開発事業団
  http://www.nasda.go.jp/
気象衛星センター
 
   
   
 
 

6/29(土)

9:45~10:00
  テレビ和歌山(WTV) 7/6(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 7/6(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 7/6(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 7/8(月)
16:00~ 16:15
   
製作・著作