NO.151
   なんだろう? しんきろう?
 
 
 
   ビルが伸び縮み、船が宙に浮き、逆さまになって見える『蜃気楼(しんきろう)』。
いったい、どうしてそんな不思議な風景が見えるのだろうか?
今回は、『蜃気楼』のしくみや、『蜃気楼』を見る方法など、教えちゃうぞ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 『蜃気楼』は、光が曲がって進むことで起きる現象なのだ。
光はふつう、まっすぐに進むものだが、大気中に温度差があると、その境目で屈折(くっせつ)する。光が屈折していても、人間は光が目に入ったときの方角に物があるように感じるので、実際にあるものの上や下に『蜃気楼』が見えるのだ。
(2) 富山の魚津港の場合、冬と春で異なる『蜃気楼』が見られる。
冬には、気温は氷点下になるが、海水は簡単には凍らず、氷点下にならないので、海水近くの空気のほうが暖かくなる。
逆に、春になると気温が上がるが、海水はまだ冷たいままなので、海水近くの空気のほうが冷たくなる。
つまり、冬と春では光の屈折が逆になるわけだ。
(3) 富山湾の場合、冬の『蜃気楼』はほぼ毎日見られる可能性がある。
春の『蜃気楼』は、天気がよくて風が弱い日に見られる可能性が高い。
特に、翌日に天気がくずれそうな時が狙い目だという。
また、『蜃気楼』は、できるだけ水平線や地平線に近いところで観察する必要がある。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
光の屈折は、空気中に限らず、光の通り道にある密度の差によって起きる。したがって、水槽に密度の差がある層を作ることで、室内でも『蜃気楼』のような現象を観察することができるのだ。
一般に、光は密度が低いところほど速く進む。
また、光は最も速く到達するような経路を進もうとする。
これらの点を踏まえれば、光がどの向きに屈折するか理解できる。
 
 
   
 
 
   
   
  木下正博(富山県立滑川高等学校)
伴禎(滋賀県立高島高等学校)
 
   
   
 
 

4/5(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 4/12(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 4/12(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 4/12(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 4/14(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.152
   とんでけ! 竹とんぼ!
 
 
 
   昔から親しまれた『竹とんぼ』。作ったことがある人、どれくらいいるのかな?
番組を観て、『竹とんぼ』が飛ぶしくみや、よく飛ぶ『竹とんぼ』の作り方をマスターしよう!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 『竹とんぼ』は、『揚力(ようりょく)』を発生させることで飛んでいるのだ。
『揚力』とは、水平に動くものを上に押し上げる力である。
羽根が回転することで、羽根の上にある空気の密度が、下側よりも低くなることで、羽根を上に押し上げる力が発生するのだ。
(2) 『竹とんぼ』が高く飛ぶためには、まず形が左右対称でなくてはいけない。
また、羽根が軽すぎると空気抵抗の影響を受けやすくなるので、ある程度おもりをつけた方がよいのだ。
もちろん、『揚力』を得られるような羽根の角度でなくてはいけない。
軸については、回転数を増やすために、細くしたほうがよい。
(3) 『竹とんぼ』を飛ばすときは、両手をまっすぐに構え、利き手を押し出すときに力を入れるようにすればよい。
よく飛ぶ『竹とんぼ』だと、高さ50m以上、距離100m以上も飛ぶことがあるので、広い場所で遊ぶようにすること。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
『竹とんぼ』の原型は、2000年近く前に中国で作られたと考えられている。
日本でも、飛鳥時代に作られたと思われる、木のプロペラが見つかっている。
竹を使った『竹とんぼ』については、平賀源内が考案したという説があるが、定かではない。いずれにしても、『竹とんぼ』が庶民に広く普及したのは、『肥後之守』などの短刀が家庭で使われるようになってからのことだ。
なお、『竹とんぼ』の原理に基づいて『ヘリコプター』を作ろうとする研究が、19世紀のドイツなどで行なわれていたという。
 
 
   
 
 
   
   
  戎子良雄・妻有孝弘(国際竹とんぼ協会)
三菱電機コントロールソフトウェア
姫路市
 
   
   
 
 

4/12(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 4/19(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 4/19(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 4/19(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 4/21(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.153
   ゾウはすごいゾウ!
 
 
 
   みんな、ゾウのどんなところが好き? 大きい体? それとも、長い鼻? 
今回は、ゾウの鼻のヒミツや生態など、いろいろ紹介しちゃうぞ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) ゾウの祖先は、約6000万年に生息していた『メリテリウム』という動物と考えられている。『メリテリウム』の体は、ゾウのように大きくはなく、鼻も短かった。しかし、進化とともに体が大きくなると、食事のために屈むのもしんどくなってきた。
そして、鼻が長く、鼻で物をつかめるものだけが生き残れるようになった。
その性質が後世に伝えられていき、現在のような姿になったのである。
(2) ゾウの鼻には骨がなく、ほとんど筋肉でできているので、自由に動かせる。
また、鼻の先にある突起には感覚器が集まっており、指先や触覚のように敏感なのだ。ゾウの嗅覚(きゅうかく)は鋭く、数km先にある食べ物のにおいがわかる。そして、鼻がもつこうした性質は、ゾウどうしのコミュニケーションにも利用されているのである。
(3) ゾウには、『アフリカゾウ』と『アジアゾウ』の2種類がある。
サバンナにすむ『アフリカゾウ』の耳は大きく、耳で風を送って体温を下げるのに役立っているという。一方、森林にすむ『アジアゾウ』の耳は、木に引っかからないように小さくなっている。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
陸上最大の動物であるゾウも、現在は絶滅の危機に瀕している。
森林の伐採など、いくつかの原因が考えられるが、最も大きな要因は、象牙の商取引を目的とした乱獲であろう。
成熟したゾウを殺すことができる動物は、人間以外に存在しない。
体が大きいゾウは、もともと個体数が少なく、世代交代が遅い。
それゆえ、一度その数が減ると、回復が非常に困難なのである。
 
 
   
 
 
   
   
  西村一久(姫路セントラルパーク)  
   
   
 
 

4/19(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 4/26(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 4/26(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 4/26(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 4/28(月)
16:00~ 16:15
   
 
NO.154
   忍者になる!!
 
 
 
   みんなは『忍者』に対して、どんなイメージを持ってるのかな?
実は、『忍者』は科学の知識も持っていたんだ。『忍者』が使った 知識や道具について解説するから、番組を観てキミも『忍者』になろう!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 『忍者』の仕事は、敵の情報を集めること。そのために遠出をすることもあるわけだが、そうした状況でも時間や方角を知るすべを持っていた。ネコの瞳を観察しておよその時間を知り、針を熱して磁化(じか)させたものを方位磁針として使っていたのだ。
(2) 『忍者』が使う道具は、かさばらず、隠し持ちやすいものばかりだ。
『仕込み杖』という道具は、一見ただの杖に見えるが、中に分銅と鎖が入っており、武器として使える。また、敵から逃げるとき使う『まきびし』とは、文字通り『ヒシ』の実をまくものである。
『ヒシ』の実には突起が4つあり、そのうちの1つが必ず上を向くのだ。
『忍者』の武器としてよく知られている『手裏剣』は50種類近くあり、状況によって、命中しやすいものやダメージの大きいものなどを使い分けていたという。
(3) 『忍者』が音をたてずに歩く方法に『深草兎歩(しんそうとほ)』というものがある。これは、手の上に足を乗せて歩くものである。
また、高いところから飛び降りるときには、両手両足を使って着地することで、衝撃を和らげていたのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
『忍者』は数多くの科学知識を活用していたが、その多くは中国から採り入れたものだという。例えば、鉄を磁化させる方法についても、11世紀の中国の指南書に記録が残っている。
特に、薬草に関する知識は、病気の治療薬や栄養食品、体臭を消す方法など、漢方のさまざまなノウハウが利用されていたようである。
 
 
   
 
 
   
   
  黒井宏光(伊賀流忍者集団 黒党)
伊賀上野観光協会
伊賀流忍者博物館
 
   
   
 
 

4/26(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 5/3(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 5/3(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 5/3(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 5/5(月)
16:00~ 16:15
   
製作・著作