NO.200
   誕生! ふたごのパンダ
 
 
 
  みんなの人気者『ジャイアントパンダ』。野生のパンダは今や絶滅寸前。でも関西には、世界でも珍しい自然繁殖で生まれたパンダのふたごがいるのだ。今回は、パンダの生態や体の特徴、子育ての様子も紹介するよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) パンダが白黒である理由は、主に3つ考えられている。
ひとつは「敵に警戒心を抱かせる」というもの。目のまわりが黒いのは、大きな目に見せかけることで敵を威嚇(いかく)するためと考えられている。
2つめは「体温調節に役立っている」という説。パンダの生息地では、冬には氷点下になることも多いが、白黒の毛が防寒具の役割をしているというのだ。
そして3つめは、「雪の中での保護色」という考え方である。雪山では白黒のほうが目立ちにくいのかもしれない。
(2) パンダは主に竹やタケノコを食べるが、消化器官が草を食べることにあまり適していないので、時間をかけて、そしてたくさんの竹を食べなくてはいけないのだ。
竹が大好きなパンダには、竹をつかみやすくする『第6指』と呼ばれる親指状のものがある。これは、手首の骨が発達して突起状になったものだ。
(3) 現在、野生のジャイアントパンダは千頭以下と推定されており、まさに絶滅の危機にある。その最大の理由は森林の伐採や狩猟といった、人間の行動である。
もともと繁殖能力の低いパンダの数を回復させるのは難しいのだが、今回取材したアドベンチャーワールドでは中国との共同研究によって、パンダの自然交配に成功したのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
ジャイアントパンダと、それに近い動物の系統分類については、まだ確定していない。
当初は消化器官などの特徴から『アライグマ科』に分類する説が有力であったが、近年ではむしろ「クマ科とアライグマ科が分かれた後の比較的早い時期に、熊とパンダに分かれた」という説のほうが優勢で、パンダを『クマ科』に分類する場合もある。
しかし、現在のところは『ジャイアントパンダ科』とする場合が多いようである。
ちなみに、『レッサーパンダ』は中国で『小熊猫(小さいほうのパンダ)』と呼ばれていたことに由来する名前だが、系統としては『ジャイアントパンダ(大熊猫)』とは必ずしも近くなく、『アライグマ科』に属する一種と考えられている。
 
 
   
 
 
   
   
  池永幸代(アドベンチャーワールド)  
   
   
 
 

3/27(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 4/3(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 4/3(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 4/3(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 4/5(月)
16:00~16:15
   
 
NO.199
   これがロボット!? ハルキゲニア!
 
 
 
  絶滅した古代生物の名を冠したロボット『ハルキゲニア』。箱型の胴体にタイヤのついた8本の足。形は自動車みたいなんだけど、実はすごい機能をもっているんだ。新しい考え方でつくられたロボット『ハルキゲニア』を紹介するよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) 一見すると、車に見える『ハルキゲニア』だが、真横に走れるなど、これまでの車にはない能力を持っている。
ロボットは、各々の関節に取り付けられたモーターをバラバラに動かすことができるが、車の場合、通常は一つの動力源から車輪に力を伝えるようになっており、各車輪にバラバラの命令を出すことはできない。
だが、『ハルキゲニア』は、脚の一つ一つを別々のコンピュータの命令で動かすことができるようになっているロボットなのである。
(2) 『ハルキゲニア』のようなロボットをつくるためには、コンピュータの進歩が欠かせない。
脚を制御する8個のコンピュータを指揮するメインコンピュータには、小さくても非常に計算能力の高いものが使われているのだ。
(3) 『ハルキゲニア』は、まだ実験段階のロボットだが、いろんなことに応用できる可能性を持っている。
まず、車に応用した場合、常に台車を水平に保つことができて、小回りが利く、便利で快適な車になるだろう。
特に、障害者を安全に運んだり、段差のある家の中でも、料理をこぼさずに運ぶ配膳ロボットに利用したりするなどの活躍が期待できる。
また、地震が起きても揺れない家の基礎に使うなど、移動以外の用途への応用もあるかもしれない。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
『ハルキゲニア』という命名には、次のような意味合いがあるという。
およそ5億3千万年前、海の中でさまざまな進化が起こり、多様な生物が一度に生まれた。それは、「生命の実験場」といわれるほどであった。
その一つである『ハルキゲニア』は、「幻覚」と名付けられたほどの不思議な形の生物であった。ハルキゲニアをはじめ、進化の大爆発で生まれた生物の多くは滅びたが、そこでのさまざまな「実験」があってこそ、今日の生物の原型が生まれたといえる。
研究者たちは、今回の実験的なデザインがロボットの進化の起爆剤、そして未来の乗り物の原型となる夢を託して、プロジェクトを『ハルキゲニア』と命名したのだ。
 
 
   
 
 
   
   
  清水正晴(千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター)
YUKIO SHIMIZU
 
   
   
 
 

3/20(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 3/27(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 3/27(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 3/27(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 3/29(月)
16:00~16:15
   
 
NO.198
   おいしいネ!まっ赤なイチゴ
 
 
 
  そろそろイチゴ狩りが盛んなシーズン。今は品種改良やハウス栽培が進み、いろんな種類のイチゴが楽しめるよね。今回は、植物としての特徴だけでなく、上手な摘み方やおいしい食べ方も紹介するよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) ミカンなどの果実は、めしべの根元の『子房(しぼう)』が大きくなったものである。しかし、イチゴの場合、赤く膨らんでいる部分は、花の真ん中の盛り上がった部分である『花托(かたく)』が大きくなったものなのだ。
そして、『花托』にはたくさんのつぶつぶが付いているが、これこそが本来の『実』であり、その中には種が入っているのだ。
イチゴのように、『子房』以外の部分が膨らんで果実のように見えるものを『偽果(ぎか)』という。
自然のイチゴは種でも増えるが、栽培されているイチゴは『株』で増やしている。
(2) イチゴの選び方、摘み方を知っていれば、イチゴ狩りはもっと楽しくなる。上から下まで真っ赤になっているイチゴが食べ頃である。
イチゴを傷めないために、茎を持って、ヘタの部分に指をかけて引っ張ることを心がけよう。
(3) イチゴで糖分が集まっているのは、先端の部分である。
イチゴには『キシリトール』が多く含まれているので、イチゴのついたショートケーキを食べる場合、イチゴを最後に食べたほうが、虫歯になりにくいのである。
また、イチゴにはビタミンCがたくさん含まれているので、美容にもいいのだ。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
イチゴを農作物として見た場合、狭い土地でも利益をあげる見込みがあること、傷みやすく長距離輸送に不向きなことが特徴といえる。
一方、イチゴ栽培における最大の問題点は、昔から『嫁殺し』といわれる、労働の負担である。
イチゴは傷みやすいため、作業の機械化が難しく、特に露地栽培の場合、中腰のまま実を摘み取ることになるからだ。そこで、近年では腰をかがめずに収穫できる『高設ベッド栽培』が主流になっている。
 
 
   
 
 
   
   
  休場順行(富田林市農業公園サバーファーム)
日本分析化学専門学校
農研機構
生興産業株式会社
JA福岡大城/JA全農徳島/JA佐賀経済連/JAあなん/JA松浦東部/JAならけん/JA香川 香川支部
 
   
   
 
 

3/13(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 3/20(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 3/20(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 3/20(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 3/22(月)
16:00~16:15
   
 
NO.197
   ゲームの中に はいっちゃうよ~!
 
 
 
  みんなゲームは好きだよね。手元のコントローラーの操作だけでなく、プレイヤーがゲーム画面の中に入って動き回ることのできる『アイトーイプレイ』。画面のしくみはどうなってるんだろう? 体感ゲームのヒミツを教えるよ!
-Qっとくんが理解したこと
 
 
(1) プレイヤーがゲームの中に入ることができるのは、『アイトーイカメラ』で撮った映像がゲーム機本体に送られて、テレビに出力されているからなのだ。
まず、カメラで1秒間に30枚の映像を撮ってデータ化し、本体に送る。すると、そこでデータは動画化されて画面上に再生されるのだ。
ちなみに1秒間で30枚の映像というのは、テレビで流している映像と同じなめらかさなのである。
(2) 『アイトーイプレイ』は何もないところで体を動かしているのに、ゲーム画面上ではボールを蹴ったりヘディングしたりできるのが特長だが、これは、写した画像の部分的な違いを比べて、ゲームの画面に反映させているからである。
プレイヤーが動いた部分の明暗は変化するが、背景は変化しないので、ゲーム画面上でもプレイヤーだけを動かして、はじめからゲームの画面に設定されているビルや発射台などを動かさない、という処理ができるのだ。
でも、動いたものに反応するしくみなので、プレイヤーの後ろを人が通ると、ゲームの結果に影響が出てしまうのである。
(3) 体を動かしてゲーム結果に反映させるものなので、友だちをたくさん呼んで競い合うのも楽しい。また、じっと座っているだけでなく、体を動かす楽しみもある。
これから、もっともっとカメラの映像がきれいになり、多くの映像を処理できるようになれば、プレイヤーの表情を読み取ってゲームを進めるようなものが可能になるかもしれない。
 
  -プラスあるふぁ-  
 
『アイトーイプレイ』は、新しい試みのゲームであることや、入力の制約が少ないことなどから、おもしろい裏技がたくさん生み出される可能性がある。
例えば『まどふき天国』では、大きな手袋をはめてプレイすれば早くクリアできるし、カンフーゲームに頭突きを加えるなどといったこともできるのだ。一般的に、ゲームの裏技は次の3つに大別される。
  1. プログラム上の欠陥<バグ>によるもの。
  2. 制作者が仕込んだもの。裏技が話題になることで、売り上げの「2つめの山」ができることを狙っている。
  3. 制作者の意図を超える創作的なプレイによって生み出されたもの。新しい試みを取り入れたゲームでは、このケースが多い。『アイトーイプレイ』の場合も、今後このタイプの裏技がどんどん発見されるかもしれない。
 
 
   
 
 
   
   
  福嶋宏崇(ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン)
ナムコ
スクウェア・エニックス
 
   
   
 
 

3/6(土)

9:30~9:45
  テレビ和歌山(WTV) 3/13(土)
18:45~19:00
  びわ湖放送(BBC) 3/13(土)
18:45~19:00
  奈良テレビ(TVN) 3/13(土)
17:00~17:15
  福井テレビ(FTB) 3/15(月)
16:00~16:15
   
製作・著作