夏バテにおすすめの料理といえば、やはり定番のウナギ。ウナギには、ビタミンA.B.Eなどた豊富に含まれている。ウナギは回遊魚で稚魚の時に海から川に上る。そして川で大人になり、また産卵のために海に帰る。私達が食べているウナギは海で捕られた天然のシラスウナギを大きくしたもので、本当の意味の養殖ウナギではない。食文化として古くから馴染み深いウナギであるが、実はウナギがどんなルートを辿り、どこで産卵しているかなどその生態はまだはっきりとは解明されていない。ウナギの産卵場は、長年の調査研究からマリアナ諸島の西方海域と推定される。ここには海山があり、これを目印に親ウナギがマリアナ沖に達し、新月の晩に産卵すると2つの仮説がたてられている。あとは実証するのみ。その生態が解明できれば卵から育てる完全養殖も可能という。謎につつまれたウナギの生態に迫る。
取材先 東京大学海洋研究所教授 塚本勝巳
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