しなやかな復元力を
思えば、日本も世界も20世紀終盤から21世紀にかけて「想定外」の事態に苦しみ続けてきました。1995年の阪神・淡路大震災、2001年のニューヨーク・ワールドトレードセンターをはじめとする同時多発テロ、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災。ただ、そこから立ち直った個人がいて、組織があり、地域があります。それを可能にしたのはそれぞれの復元(レジリエント)力ではないでしょうか。
今回のコロナ禍にあっても我々にはそんな復元力が必要です。あえてレジリエントと申し上げたのは、その言葉にしなやかな復元力という含意があるからです。
我々、テレビ大阪もいま、しなやかに立ち上がり、またさらに発展していくために、先ほど申し上げたようにウイズ・コロナ時代に即した知恵を絞り、かつ新型コロナウイルスを正しく恐れながら、アクセルを踏み、また状況をみながらブレーキをかけて前に進んでいます。
個人としても会社としても2020年3月末から6月初旬まで、政府から緊急事態が宣言されたこともあり、本当に苦しい日々が続きました。
ただ、悪いことばかりではありませんでした。考える時間が増えたので、哲学の勉強を始め、昔の名作映画を見直しました。そしてさまざまなことを考えました。
心身ともに「次」への準備ができたように思います。