総勢約60名。
4トンのだんじりを曳く青年団は、
祭の1か月前から毎晩走り込んで本番に備える。
酷暑が続いた夏の夜
「行け!行ったれ!」響く綱長の檄に、
汗だくになりながら応える曳き手の面々
全速力で走るだんじりを
四つ角で直角に曲げる「やりまわし」。
それを支えているのが、綱元の経験豊富な
精鋭6人だけに認められた“おらえる”。
だんじりがコーナーに差しかった瞬間、
屋根に乗った大工方の合図で前梃子、後梃子と
タイミングを合わせて身体をピンと伸ばして
向きを変える綱元の荒技。
この技で、だんじりをスムーズに方向転換しているのだ。
4トンのだんじり本体を支える車輪の“駒”
期間中は毎日新しいモノに交換する消耗品だ。
父から引き継いで駒を削る重駒の二代目桶野誠さん。
父もかつて大工方で舞っていた。
だんじりどっぷりの職人親子の技に迫る。