物流Z~開拓者たち~ 越境で進化する運ぶチカラ










ドライバーの残業規制に端を発し、物流業界に大変革をもたらした2024年問題からはや2年。
物流はかつての弱点克服からさらに進化を遂げてきている。
かつてモノを運ぶのが使命だった物流が、
社会課題を解決するソリューション企業へと大胆な変身を遂げ業界地図を塗り替えてしまった。
一方、他の分野からも業種の垣根を越えて物流へと続々参入。
取材班は物流から医療、鉄鋼など違った業界へと守備範囲を広げる物流大手が
ポストチャイナで注目を集めるインドでのビジネス展開。
日本屈指のデベロッパーグループによる巨大物流倉庫が模索するラストワンマイルの完全自動運転化計画を追った。
共通するのは、社会の困りごとに耳を傾け、その解決を目指していることだった。
農家の困ったを解決するスタートアップ「やさいバス」
農家周辺と消費地にトラックが巡回するバス停を設け、物流コストと手間に悩む農家の悩みを解消。人ならぬ野菜がバスルートを巡回するというアイデアで効率化とコスト削減を実現していた。
インドの医療課題を解決
14億人という人口に比べて医療従事者が少ないインドでも人員不足は深刻。一方で、病院での院内感染の事例が多いのも悩みの種だった。そのインドの病院から助かると感謝されているのが、医療機器の滅菌、洗浄サービス。実はこのビジネス、鴻池グループが日本でも展開している事業だった。
同社がインドに設けたカルナメディカルは、病院内に滅菌施設を作ったり、病院から持ち帰った医療機器を滅菌、洗浄して病院にデリバリーする日本式の痒い所に手が届く隙間サービス。院内感染のリスクも低減できると期待されている。社会課題を直視し、客の声に耳を傾けているからこそ生まれたビジネスだった。さらに、インド全国の病院をリサーチして、ドクターの数から、使っている医療機器まで、百科事典ほどのデータベースを作成。これを基に、インドにない医療機器の輸入をスタートさせようとしている。
製鉄所のスラグ(副産物)の山がインド農業を変える
鴻池運輸が医療同様、力を入れているのが鉄鋼事業。 中国に次いで粗鋼生産が多いインド。 「インドで必要とされる」を合言葉に、製鉄所から出るマグネシウムやカルシウム、亜鉛が混じったスラグ(副産物)を農地の土壌改良剤として使い、ミネラル豊富な畑を作るビジネスも始まっていた。 これまで放置せざるを得なかったスラグを肥料としてリサイクルしてゴミを宝の山に変える計画だった。
大都会の巨大倉庫が近未来の実験場に!
東京湾岸に物流倉庫、オフィス、イベントホールを併設する巨大物流センターTRC。高度経済成長期に深刻な交通渋滞を解消するために誕生したこの施設は、三菱地所などデベロッパーや多くの企業が社会課題解決の信念を基に集まりつくられたもの。
陸海空の交差点にあるTRCの周辺に物流テック企業やフィジカルAI関連企業、果ては核融合発電を扱うスタートアップなど最先端の知識が集まってきている。TRCを拠点にラストワンマイルの完全自動運転化の社会実装を目指す平和島自動運転協議会が様々な実証を重ねている。果たして近未来の物流は日本を救うのか?















































