昭和20年(1945年)4月6日、戦艦「大和」は九州南西沖海上にて轟沈しました。そして同年8月15日、日本は終戦を迎えます。来年、平成27年(2017年)は戦艦「大和」の最期そして終戦から70年の節目の年となります。戦艦「大和」を建造した当時世界最高レベルの造船技術は、戦後の日本の復興や近代化の礎となりました。また、戦艦「大和」に代表される多くの艦艇を輩出した呉市も、戦後の苦難を乗り越え、戦前からのその技術を平和産業に転換をはかり、日本の高度経済成長に大きな役割を果たしました。
本展では大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)の協力のもと、戦艦「大和」の艦橋内部の実物大再現や終戦直後の焼却処分を免れた貴重な資料を展示することで、当時の日本の造船技術の素晴らしさに焦点を当てるとともに、その類いまれなる技術が戦後各産業に継承され現在の日本を形成する力となったことを知っていただく展覧会となっております。世界最大の戦艦が日本に存在していたという事実とそれを造り上げた技術を戦後70年を迎えるにあたって再認識していただければと思います。