淡路島で黄門さま一行が出逢った記憶喪失の男は格之進に瓜ふたつ。何者かに襲われたのが原因らしい。一方、男を狙う追手は間違えて格之進を捕える。事件の裏に藩重役と廻船問屋が結託した悪企みを察した黄門さま、ふたりの格之進を自由自在に操って敵を大混乱させ、悪の奸計を暴く。鳴門の渦潮で名高い淡路島でのそっくりさん騒動
塩の産地で名高い播州赤穂への道で、少年とその父親という男に一杯喰って危機一髪の一行。身ぐるみ剥がれた上、印籠までも奪われてしまう。だが、少年の実の父は塩田で働く身。その父親探しを手伝う一行が見たのは、悪役人が私腹を肥やす大汚職。塩人足に化けて塩田に隠された秘密を暴き出す、塩加減にも似た黄門さまの辛口裁き。
陶器で名高い信楽の里で黄門さま一行が出逢った狸によく似た仲間は主人筋の母と子に献身的に仕えている。一方、里の陶器師達は代官所役人と茶問屋の無法な企みに苦しめられていた。見かねた窯元が直訴を決意するが、逆に狙われ、危ない所を弥七が救う。仇討ちの大望を抱く母子と仲間を助け、黄門さまが悪者を退治し、悲願成就に一役。
音に聞こえた灘の銘酒を楽しみにしていた黄門さまだが、呑んだのは何んともひどい酒。その酒を浴びるように呑む男は造り酒屋の主。酒も造らず酒びたりの毎日。その身を案ずる娘と若い杜氏。酒造りの利権を一手に握る悪問屋と代官の悪業を暴いて黄門さま、主を苦境から救い、伝統の銘酒復活に一役買った酒騒動。
娘スリと乾分のどじな男が大坂の廻船問屋からすった一枚の絵札。まさかの抜け荷の割符とは知らず、次に黄門さま一行をカモとして狙う。しかし黄門さまに正体を見破られ、今度は一行を大泥棒と勘違い、押しかけ乾分に。この娘が悪企みにかかって処刑された大商人の娘と知った黄門さま、抜け荷の秘密を暴き、娘に親の恨みを晴らさせてやる。