飛猿の機転で、危なくお蓮の仕掛けた爆破から逃れた黄門さま一行。黄門さまが死んだと信じる悪一味は、鳥羽藩取り潰しへの仕上げにかかる。捕えられている城代と弥生父娘の命も風前の灯。だが飛猿一派の活躍で救出に成功。一方、城下では籠城蹶起、総登城を告げる太鼓が響く。悪一味との最後の対決を期して一行も決死の覚悟で城内に潜入。
鳥羽藩の内紛は一触即発の危機。籠城蹶起を操る次席家老の策略で、弥生の父である城代家老は幽閉の身。城代を救おうとする弥生の許婚も敵の謀略に陥る寸前。一方、忍びの対決も、道鬼の弟弟子・竜鬼の出現で激化。又平の敵討ちに燃えるお銀と飛猿の血闘。間隙を衝いてお蓮が仕掛けた大爆発に巻き込まれた黄門さまの運命や如何に?!
津の城下へ向かう途中で出逢った急病の女は、実は道中師。更にこの女、元油問屋のひとり娘だったが、幼い時に店も両親も火事で失って天涯孤独の不幸な身。だが生き残っていた元奉公人から付け火と聞かされ、両親の復讐を決心。義憤に燃えた黄門さま一行も天下の大泥棒一味に扮して悪者の正体を暴露。娘の無念を晴らしてやる。
岐阜の城下で出逢った美しい武家の若後家。夫に先立たれ、残されたひとり息子と姑を、和傘の絵柄を工夫する手内職で支える健気さに引き換え、孫の家督相続に執念を燃やし、嫁に辛く当たる姑。だが夫は殺されたと信じて敵討ちを悲願とする嫁に、家老の放蕩息子が横恋慕。嫁の信念に感じ入った黄門さま、真の下手人追及と仇討ちに一役。
<第119話>
信州高島藩で、権力を握る次席家老が城代家老を押し込めて勝手放題。私欲に走る次席家老に反発する者は次々と捕えられ、助三郎の旧友にも危機が。一行が道中知り合った旅芝居の座頭には胸に秘めた想いが。神出鬼没、正体不明の紫頭巾を助けた黄門さま、襲い来る忍びの刃をかわしながら描いた筋書きもいよいよ大詰めの幕が上がる。
<第120話>
妻籠の宿は木曽山中。桧を扱う材木問屋の利権を独占しようと企む強欲非道な商人が、役人と手を結び、悪人を使って、健気な娘が支える問屋に乱暴狼藉。だがその振舞いを見て見ぬ振りの十手持ち。いわくあり気なその様子に興味を抱いた黄門さま、商人のバカ息子を捕えて宿場に一石を投じるが、逆に今度は弥生が道鬼一味に捕われた。