天の橋立で有名な丹後の宮津で出逢った若い男女のスリ。なんとイカサマ賽まで使う伝法な娘盛りだが、賭場でばれ、簀巻き寸前。黄門さまが丹後ちりめんの見学に訪れた呉服問屋と対立する悪人達の計略に乗せられて、娘スリが打ったひと芝居。だが娘の守り袋には意外な過去が。生き別れになった親娘の絆を甦らせ、悪者一味を一掃。
丹波篠山へ入った途端、農民に鬼と呼ばれて黄門さま、訳が判らず目を白黒。原因は黄門さまそっくりの大庄屋。情容赦ない仕打ちで農民達を搾り上げていた。耐えかねた村人が大庄屋を誘拐し、身代金を持って逃げようと企てるが、捕えられたのは黄門さま。騒ぎに乗じて大庄屋の命を狙う悪代官の企みを知った一行、奇想天外な大活躍。
播磨の国、三日月の城下で一行が出逢った小太刀を使う武家娘とその弟。腕は姉が段違い。折から参勤交代と大名の家臣達が、能面をつけた謎の武士に襲われ、刀身を改められた上に髷を切られるという事件が続発。姉弟も証拠の備前長船の名刀を持つ父の敵を探している。事情を知った黄門さま、仇討ちの手助けと大名行列に殴り込み。
鳥取城下で出逢った竹細工名人は無類の頑固者。気に入らぬ仕事は引き受けない。お陰で女房と娘には苦労かけ通し。大店の商人が藩重役へ賄賂の注文品を断った為、イカサマ博打に嵌って借金。挙句は娘自らが身を売って金を作ったが、その金を名人が身投げの手代を救う為に使ってしまう大騒動。繊細な竹細工にも似た黄門さまの悪裁き。
悪企みで、父親は危機一備中松山の城下で一行が助けた武家娘。奪われた財布の中には家重代の具足を預けた質札と受け出しの為の金。具足がないと藩の行事、子の刻登城に父親が参加出来ない。父は毎年子の刻登城で先陣を切る強者だ。同情した黄門さま、有り金はたいて具足を受け出す。登城の当日、娘に懸想する家老の息子の髪。