<第204話>
平穏な日々が続く西山荘。だが江戸では黄門さまの実子・讃岐高松藩主松平頼常が、気鬱を理由に参勤交代の出府を遅らせるという事態が起きていた。背後に高松藩改易を計る老中の動きを察した黄門さまは、折から江戸藩邸を抜け出した孫に当たる頼常の娘・綾姫と、直訴に出向いた駿府川根の庄屋の娘お鈴を連れて風雲急を告げる四国・讃岐へ。
<第205話>
甲州名産・水晶細工。その利権を狙う悪代官と悪徳商人を後楯にして、地元のあらくれ共が暴れ放題。ただひとり立ち向かう老目明しに協力して、助三郎、格之進も十手を持って下っ引きに。だが家出していた老目明しの息子が綾姫を誘拐した。互いに本心を隠して反発しあう親子の絆を結び直し、村の平和を取り戻す黄門さま。
久しぶりに江戸に戻った一行は、旗本に言い寄られる手代を助け、弥七は身投げ寸前の男を救う。この二人実は、一月前に火事で店を失った呉服問屋で、どうやら付け火の疑いが。その裏では、商売敵の呉服問屋が養女に出した娘を大奥にあげ、将軍の寵愛をいいことに好き放題。黄門さまが将軍お微行の芝居小屋で悪を暴く勧善懲悪の大熱演!
川越で藩から江戸通いの舟の桟橋お許しを受けている旅篭の主人が、占いに凝り、妖艶な女占い師の言いなりに。舟便御用の桟橋と、旅篭の一人娘を狙う商売敵が女占い師と組んで悪企み。企みを見抜いた黄門さまは、ソロバン占い師に扮して、女占い師の化けの皮を剥がす。旅篭に平穏を取り戻し、良縁をもたらす黄門さまの占い騒動。
武州深谷で、好色代官が将軍献上の大鬼瓦を作らせる為、職人が惚れた美人後家に無理難題。代官の失脚を願い、頑として応じない職人と陰で支える美人後家。痺れをきらした代官は、土地の悪人を使い領民を襲わせる。乱暴に耐えかねた領民の訴えに、自ら代官に差し出そうとする美人後家を助けて、悪者一味を手玉に取る黄門さまの活躍。
信州小諸で荷駄を扱う問屋の争い。主人の娘を助ける帳付けの男。その娘と利権を狙う悪徳問屋。お銀と飛猿が侍に追われる娘を助けるが、その娘の捜し人は帳付けの男で実は許嫁。藩の不祥事の為に逐電した男と、真実を知った兄を殺された娘の持つ念書を狙う高遠藩の上役。馬子唄流れる追分に、悪を暴く黄門さまの名裁き。