奥州一関に知られた彫金師の造る刀の鍔は、雲竜鍔と呼ばれ天下一品。だが、三年前に息子を無礼討ちにされて以来、鍔造りをやめて鍛冶屋に。ようやくつきとめた息子の敵は藩御用人。北上川水運の利権を手に入れようと暗躍する船問屋と絡んでいる様子。心優しい許嫁の娘と彫金師の気持ちを汲んだ黄門さまは、悪者退治と仇討ちに一役。
盛岡へ向かう道で崖崩れから救ったのは、鉄器問屋の主人。一方、助三郎とお銀が出会った若い大工は島帰り。その妹は鉄器問屋の女中で若旦那と恋仲の身。鉄器問屋の商売敵が、藩主へ上納の茶釜を盗み、失脚を企てる。妹の幸せを願う大工の一途さに打たれた黄門さまは、悪計を見抜き大泥棒に扮して茶釜を取り返し、兄妹を救う大活躍。
出羽本荘で一行が出会ったのは、美しいが気の強い御殿まり作りの老舗の女主人。そこへやってきたのが老舗の家出した娘。しかも助三郎を夫に仕立て赤子同伴。御殿まりを我が物にしようとする物産問屋の後添い妻が奉行や悪人と組んで悪企み。まり屋の女主人に人殺しの罪を着せたが、黄門さまが見事暴いて、御殿まりの暖簾を守る。
雪姫の願いを叶え、御家騒動を取り鎮めようと庄内藩に乗り込む黄門さま一行。迎え撃たんと必死の妨害を企てる次席家老一味。城内入りを果たした雪姫は、藩主である父と再会するが、病床の藩主に魔の手が伸びる。一方、国家老の娘を人質に、黄門さまを誘い出す次席家老の罠。爆破の危機を乗り越え、薪能の舞台で最後の対決を迎える。
<第181話>
羽前の国尾花沢で、天領である銀山を預かる代官と悪の一味が好き放題。領民に重税を課し、娘達が人買いに追われる無法地帯。継母のいじめに耐えながらも宿を守る娘と領民の為に立ち上がろうとする若者。ついには、銀山を視察に来た改役が襲われるという事態に。一計を案じた黄門さまは、人買いに化け、悪事の証拠を掴み悪人共を大掃除。
<第182話>
出羽の国新庄で人望の高い造り酒屋の主人はなんと入墨者。娘の出生に関わる主人の過去を知る目明しが、はるばる江戸からつけ狙う。酒屋の利権を手に入れようとする町奉行と酒屋が、これ幸いと介入しての悪企み。やがてその娘が育ての父親に実の親の仇討ちをするという異常事態を解決し、父娘の絆を取り戻させる黄門さまの活躍。