郡上八幡で出会った娘馬子は、先代庄屋の娘。その家に住みついている謎の医者。先代から守りぬいてきた、川水の権利を保障するお墨付きを狙う代官と当代庄屋が、あの手この手のいやがらせ。娘馬子と村人達を守るため、身体を張る医者には、胸に秘めた過去が。親子よりも強い二人の絆に打たれた黄門さまが、悪人共を大掃除。
加賀藩大聖寺で三つ葉葵の印篭を盗んだ二人組の枕探し。鉄火肌の姉御が、藩御用達の呉服問屋を狙う悪者共に踊らされてとんだ大芝居。ところがこの娘、十八年前神隠しにあった呉服問屋の一人娘だった。店の暖簾を守るため、身をひこうとする娘を押し止め、悪の企みを暴き出し、親子の絆を取り戻させる黄門さまの人情裁き。
能登で名高い輪島塗りの名工を慕って訪れた黄門さまだが、当の塗り師は息子の家出に悩んで酒浸り。山を詮議中の役人が、悪者に襲われたことから、輪島塗りを巡る陰謀が明らかに。大儲けを企む悪者一味が、塗り師の息子共々職人達を山中の仕事場に監禁し、輪島塗りの粗製乱造。職人達が消される危機一髪、救出に乗り込む黄門さまの活躍。
<第189話>
越後新発田藩の若殿が、天狗の面をつけ乱暴狼藉。領民達は戦々恐々。その若殿の素顔は格之進と瓜二つ。一年前に死んだ嫡男である兄の死に疑問を抱く黄門さま。遠乗りに出た若殿が、兄と同じ場所で事故に遭うが、危うい所を助けられ、格之進が身代わりで城内へ。お世継ぎ騒動に揺れ動く悪の企みを、黄門さまが叩き潰す身代わり天狗の大活躍。
<第190話>
佐渡の金山で鉱山掘りの人足と囚人の死亡が激増。島に潜入した公儀隠密の兄を探す妹と知り合った黄門さまは、一計を案じる。人足として島入りした助三郎を待つのは、地獄のように過酷な仕打ち。逃げ出そうとして命を落とす者も。旅役者に化け、恐ろしい死の坑道に突入した黄門さまが、悪者一味を叩き潰す、地獄の大乱闘。
<第187話>
将棋の駒と紅花で名高い天童城下。泊まった湯宿の主人が賭け将棋にうつつをぬかし、宿を守る健気な娘が尻ぬぐい。物産問屋と代官が、江戸の賭け師を使い、法外な借金を背負わせる。借金と引換えに宿と娘を要求された主人は、絶体絶命。娘の真心にほだされ改心した主人に代わり、黄門さま自ら華やかな人間将棋の対局。
<第188話>
米沢名物一刀彫に打ち込む浪人とその娘。浪人を親の敵と狙う若侍と浪人の娘は許嫁。郡奉行と悪者一味の悪行に、農民の苦しみ。一刀彫の利権を取り上げるため、若侍を利用しようともくろむ悪人一味。意を決した庄屋が直訴を試みるが、妨害にあう。討つ者、討たれる者の心中を察した黄門さまが、悪を蹴散らし、総てを丸く納める人情裁き。