<第879話>
島原の乱以後、半減された年貢を、再び元に戻そうとする代官とそれを阻止しようとする村人達。そんな時、村人達の指導者が銃で撃ち殺される。犯人は数年前に死んだと云われる、村人の味方の筈の鉄砲の名人か。代官の企みでばらばらにされた村人達。非情なやり口に憤怒した黄門さま、悪代官とその一味に正義の鉄槌を下す。
<第880話>
細川藩のジャジャ馬姫と、馬にかけては名人級の厩中間と行き会った黄門さま一行。藩内では家老が実権を握り、私腹を肥やしている。事情を探る一行に迫る九郎太の魔手。中間が秘かに馬術を教えている若者は前馬術指南役の息子で、家老一派を父の仇と狙っている。競べ馬の日、一行の力を借りた若者が、天晴れ仇討ち本懐を遂げる。
<第877話>
助三郎が惚れた博多芸者は仇持ち。放火を失火と裁かれて、欠所となった廻船問屋の娘である。放火の真犯人を探そうとやっきになる妹を、恨みを忘れろと諭す兄は、博多人形造りに精魂を傾ける。だが兄妹の正体を知った真犯人の廻船問屋と奉行は兄妹を狙いにかかる。私腹を肥やす為に手段を選ばぬ悪者共を黄門さまが裁く。
<第878話>
騙されて海賊船に乗せられてしまった黄門さまとお新。海賊の首領は女。キリシタン信者の開き直った姿だ。ところがこの船に黄門さまのそっくりさんが。さらには女海賊の妹の許婚者も乗り合わせている。黄門さまの正体を知った女海賊、そっくりさんを利用して一計を案じるが…。命がけの恋人達の為に、黄門さまが情ある計らいをみせる。
<第875話>
旅先で父母を捜す少女に出会う。父は紙問屋の主人。居処を発見するのだが、紙密売の廉で奉行所へ。しかし、真相は家老の悪業の証拠を握っていたのだ。証拠を握っている者がもう二人。あの九郎太、籐吉。その弱みにつけ込み、家老に黄門さまを殺害するよう強請。そして、少女がさらわれた…。紙の名産岩国で黄門さま一行の大活躍。
<第876話>
つまらぬ事から格之進と喧嘩して夜の下関に飛び出した助三郎。八兵衛とふぐ料理屋でヤケ酒。そこへお忍びで現われたのは長州藩の姫君。だが姫君は助三郎の前から連れ去られてしまう。犯人はふぐ料理屋の父子。恩人の命を救う為にやむを得ず非常手段に。忠臣を無実の罪に陥れた奸物を黄門さま一行の手助けで姫君が裁く。
<第873話>
黄門さま一行正体不明の虚無僧と出会う。この虚無僧、次々と大商人を斬り殺す。そして、虚無僧と連絡を取り合う不審な城中の女、金物屋の主人、そして、もう一人の虚無僧。彼達の目的は如何。不審に思った黄門さま、弥七を城中へと送り込む。彼達の頂上の敵は何と国家老。国家老と商人達には悪質な過去が-。塩の名産徳島での、大活躍。
<第874話>
旅先で死別した男に渡された珊瑚の恵比須。これを母に渡してくれと頼まれた格之進。ところが、この母親盲目で格之進を息子と間違える。この家代々網元。ところが悪代官と手を組んだ悪人の食い物となっている。格之進、男一番、何とかしようとするのだが…。一行は格之進の持つ金を当てに大散財。挙句、助三郎は格之進の敵方の用心棒。土佐舞台の人情噺し。
<第871話>
同じ屋号の茶道具屋が向い合って本家、宗家と名乗って敵対していた。この茶道具屋を紹介された黄門さまが迷う。先代の死後、後継が決まらずこの始末という。本家の娘と宗家の若旦那、困った事に恋人同士。その娘に惚れた城代側役を利用して店を乗っ取ろうとする宗家の悪漢番頭。どっこい黄門さまの千里眼は鋭く光る。堺の町で一行の大活躍。
<第872話>
黄門さま一行辻斬りの噂を聞くや、辻斬りに襲われる。斬られた八兵衛を介抱する為、泊めて貰った家が有名な刀鍛冶の家。城主の若君に納める刀を二人の息子が後継目指して製造真最中。後妻である妻は連れ子を後継にと躍起。八兵衛は下手人を捜し当てるが、何と刀蒐集狂の国家老。様々なる情と欲のからみ合い。それをほぐす黄門さま。