<第859話>
家康公お墨付のワサビの産地駿府有度木村。対外不出のワサビ苗を極貧の自分の村で育てようと盗み出す若き侍。手助けをする名主とその娘が運上金で私腹を肥やしている悪徳奉公の手に-。事情を知った黄門さま、自ら掟を破り、侍に苗を渡す人情裁量。しかし、弥七はお新の誤解に苦しみ、黄門さま一行の行く手には一波乱、二波乱の兆し。
<第860話>
弥七が藤吉と九郎太の挟み討ちに合い、谷底へ。父の仇を討ちに来た姉弟がいる。相手は道場主。黄門さま一行、姉弟に協力し、一策を仕掛けたが、道場側には九郎太と籐吉が…。逆に姉弟を人質に取られ、一行の居処を知られてしまい絶体絶命。そこに、どっこい生きていた弥七の大活躍。死んだと思っていたお新の女心は複雑に揺れて…。
<第857話>
黄門さま一行は江戸から小田原へ。お新は弥七を親の仇と信じて追いかける。そして、黄門さま一行を追う不気味な侍。小田原の石切り場では黄門さま一行を皆殺しにする計画が…。誰の差し金か。暗躍する正体不明の侍、名は拓殖九郎太、そしてお新の父を殺した夜鴉の藤吉、しつこくつきまとわれる黄門さま一行の行く手には…。
<第858話>
ここ江戸要害の地箱根。関所辺りは悪質な雲助達が横暴極まる振舞い。何故か役人見て見ぬ振り。江戸から父の仇を討たんと来た女。お新の協力を得て果たそうとするのだが何とその相手は…。黄門さま一行、雲助を操る悪い奴を退治しようと乗り出すが、待ち構えるは九郎太と藤吉、悪徳奉公と雲助を退治もつかのま、黄門さまの命を狙わんと…。
<第855話>
久しぶりに戻った江戸の町。罷り通る生類あわれみの令に辟易の江戸っ子達。黄門さま一行が袖すり合わせた魚屋がふとしたはずみで野良犬を殺し、あわや死罪のその時、助三郎はじめ黄門さままでが命を賭けてこの無法を正さんと決意。将軍を目のあたりに、黄門さまの愛情溢れる説得。柳沢の奸計をも退け、将軍は自らその不明を詫びるのだった。
<第856話>
二度の諸国漫遊を終えた黄門さまは晴耕雨読の生活。格之進の妻深雪はおめでただが、めでたい事ばかりではない。将軍家の跡目に際し将軍家御信任柳沢吉保の不隠な動き…。黄門さまに向けられる薩摩の刺客の刃。江戸には御三家筆頭尾張綱誠が御忍びで…。薩摩の狙いは、吉保の企みは如何に。諸国が気になり出した黄門さま、三度目の旅へ。
<第853話>
旅に疲れた黄門さまに天下一の茶を立てた藩主家老の養女。互いに恋するこの娘と侍の仲を嫉み、次席家老と組んで家老の失脚を目論む剣術指南役は、家宝の茶碗紛失を演出。娘を我がものにせんとする。高麗焼き盗人の巧みな手口を見逃さぬ弥七。居合いの達人の太刀を退けた黄門さまは、茶器に現をぬかし政事に疎い殿様を諌める。
<第854話>
とうとう黄門さま一行を久留米領に入れた弥生。その行動は彼女ひとりの筋立てであった。世継ぎの推挙で大方に反し病弱な嫡男を推す弥生の父は幽閉の身。財政難の藩を金の力で牛耳ろうとする廻船問屋の陰謀。追い詰められた弥生の人質取っての非常手段は黄門さまの同意は得ぬものの恋という大きな犠牲を払いながらお家騒動に幕を下ろす。
<第851話>
旅籠に現われた偽の黄門さま一行。そうとは知らず、仇討ちの娘と若党が助けを求めて偽の黄門さまを弱らせる。折りも折り、同じ宿に泊り合わせた黄門さまは、偽者を困らせながら仇討ちの手助けに動き出す。やっと掴んだ仇の居所。だが、奉行所の許しが出ない。仇と奉行所との腐れ縁を断ち切り、みごと娘たちの本懐を遂げさせる黄門さま一行。
<第852話>
弥生の急病で足を止めた佐賀藩の鉄砲隊の威力には黄門さまも唸る。弥生の窮状を救われたのが縁で一行は薬種問屋の兄妹の厄介になる。問屋の身辺に出没する怪しい影。鉄砲鍛冶の娘を恋人に持つ兄は恋を捨て鉄砲奉行の挙動を探る。やがて、黄門さま一行は兄妹が鉄砲密造の陰謀を暴くべく密命を帯びた隠密であることを知り団結して闘う。