<第1076話>
近江路で、ませた子供が引く馬に乗った縁で黄門さまが、生みの親を探す少年馬子と泊まった大津の宿で、少年の姉というやさしい心の女中に出会い、とんだお家騒動のからくりを知る。実は御落胤だった少年馬子とその母親、そして少年を育てた女中を助け、悪党どもを成敗し、八方丸くおさめて、晴ればれと近江八景の名所見物。
<第1077話>
徳川四天王の中でも音に聞こえた井伊家の若殿様が乱心か、遠乗りと称して娘狩り。志乃をさらって乱暴狼藉のあげく弓の的に。最後の矢が放たれる寸前、若き剣術指南役が体を投げうち志乃を救う。志乃が黄門さまの供の者と薄々気づいた悪家老は、お家を救う為と称して黄門さま暗殺を企てるが、見事に黄門さまがあばき、井伊家を救う。
<第1074話>
近江の国、草津の近くで庄屋の娘が婚礼の夜、花嫁に化けた盗賊の一味が代官への運上金を奪うところを追いはらった黄門さまの見事さに近くの村々から、用心棒を頼まれた。しかし、運上金の集まるその夜、裏をかいた盗賊が金を受け取った役人一行を襲った。しかも、鬼の面をつけた頭の姿形は何と黄門さまにそっくりという怪事件。
<第1075話>
黄門さまに江戸であついお灸をすえられた悪公卿が性懲りもなく京の都で、仕掛けた証文にひっかかった商家の娘を追いかけまわす相変らずの悪行ぶり。黄門さまの都入りの邪魔をするが、さんざんに退けられた。左大臣と黄門さまの息がぴったり、力を合わせて御所に巣喰うねずみを退治する。京の都を舞台に巻き起こる大波乱。
<第1072話>
包丁一本さらしに巻いた小粋な旅の板前に、なんと黄門さまも八兵衛も丁半博打で巻き上げられてすってんてん。遂に宿も追い出されたところを助けてくれた料理屋の若い娘。店の乗っ取りをたくらむ悪者一味と娘を狙う町奉行。怒りに燃えた黄門さま、その店の奉公人だった旅の板前を助けて、娘親子に恩返し。悪者どもを退治する。
<第1073話>
近江の国水口で八兵衛を助けた薬の行商人が役人に追われる男からあずかった謎の手帳。きびしい詮議に捕えられた行商人が黄門さまにたくした郷里で待つ妻への土産の櫛。夫を想う妻の嘆きをエサに悪役人の横恋慕。あわや死罪の夫の命と自分の身体の交換条件に死を決した妻を助けて黄門さま一行が、悪者一味をたたきのめす。
<第1070話>
助三郎と弥七が助けた母と娘は岡崎の味噌屋の主人。名代の八丁味噌の造り方を一度見学したいと立ち寄った黄門さまと合流したが、家老と結託して大豆買い占めの上、女主人を親爺が、娘を息子がそれぞれ狙う味噌問屋の狸親子の悪巧み。味噌蔵に罠をしかけて、借金を楯に取って母と娘にしつこく迫るのを黄門さまがやっつける。
<第1071話>
伊勢の四日市で路銀が切れて御難の真っ最中に助けた女軽業一座とともに黄門さま一行が興行の呼び込み裏方で大活躍。女太夫と一座を狙って色と欲との代官と手を結ぶ悪者一味の妨害に怒りを燃やして立ち上がる黄門さま。その騒ぎの中に影のようにきまって出没する若い侍の謎の正体。代官所の白洲に展開する黄門さまの一芝居。
<第1068話>
浜名湖を控えた新居の関所の役人が見るに見かねる汚職ぶり。関所破りと称しては娘達を人買に売りさばいて暴利を貪る醜態。黄門さまのふところに飛び込んだおきゃんな娘と弥七が関わった若い男女の駆落ち者。黄門さまは手品使い一座に化けて、新居の関所で勧進帳の一芝居。悪役人どもをこらしめて、旅人の難儀を除いてやる。
<第1069話>
御油の宿をはずれた道中で助けた庄屋の娘。襲った悪者は、谷に馬を飼う牧童頭の三兄弟の末の弟。逆襲に燃える兄弟は、たちまち村へ脅迫の無理難題。宿場を守るはずの役人は子供連れのやもめ暮しで臆病小心で酒びたりの男。襲いかかる無法者の前に村人皆殺しの寸前、黄門さまの気合い一喝。負け犬根性の役人が真の勇気を取り戻す。