
<第1056話>
諏訪大社の初詣の賑わいで女スリにやられた若侍、すられた財布には大切な仇討免許状。その免許状が悪心を起した商人の手から敵に渡ってしまう。折角敵にめぐり合った若侍が窮地に追い込まれた。黄門さま一行を仲間と思った女スリが意外に生一本、免許状奪い返しに大ハッスル。黄門さまの手助けでめでたく初春の仇討ち成就。
<第1057話>
甲州路で八兵衛の懐を狙ったドジな若者が病気の母親に飲ませたいお茶は何と将軍献上の銘茶。格之進の旧友で正義感に燃える甲府勤番の侍が探索する金の横流し。幕府の数奇屋茶器の若年寄と地元奉行が結託し私利私欲を肥やす悪謀。襲いかかる銃弾の直中に黄門さまが、お茶壺道中のからくりを見事暴露する甲州金山の大奮闘。
<第1054話>
唄のうまい渡世人と木曾路で知り合った助三郎と、一方中乗りの元締に用心棒に雇われた黄門さま一行が敵味方で対立。元締の狙う木曾五木の筏流しの免許状を健気に守る女頭。代官の留守を幸に材木奉行と組んで喧嘩を仕掛ける悪元締。女頭を助けて悪を倒し、ひたむきな女の恋を実らせる木曾の大活躍、唄も嬉しい晴れ姿。
<第1055話>
木曾路を行く黄門さま一行が路銀が切れて危ういところを助けてくれた渡り鳥。恩を売った男の頼みは何と黄門さま一行に化けること。本物が贋物になって乗り込む奈良井の宿で、臑に傷もつ悪代官と材木屋が大慌て。悪者達から金を取り甘い汁を吸おうとした渡り鳥にも人の情けが残っていた。贋物が本物となり、悪者退治のどんでん返し。
<第1052話>
越前の険しい山中で巻き起こる大騒動。公儀の隠密と間違えられ、捕えられた志乃は地獄の責苦、源七も悪戦苦闘。秘密の煙が立ち込める五箇山の村長の家に足を止めた黄門さま。山深い里に吹き荒れる嵐とは?煙硝造りにからむ悪役人の私利私欲に、破滅を前にした村人達を助け、公儀忍びの親子と共に銃弾飛び交う加賀山中。
<第1053話>
美濃国中津川の辺りで出会った子供とその母親、二人に仕える火縄作りの男。母子が持つ由緒ある槍一筋にかくされた願いは、夫の仇討ち。母子に傳く元中間の真心に感じた黄門さま。だが先手を取った敵の兇刃が母子に迫る。危機一髪、黄門さま一行の助太刀で見事仇討ち本懐。国許へ帰る母と子、中間の持つ槍一筋に笹竜胆が映える。
<第1050話>
越前金沢へ向う黄門さま一行、路銀が届かず身ぐるみ剥がれて追い出されたが、たどりついた城下町で、お国自慢の菓子屋の世話になりほっと一息。だが将軍献上の菓子造りをめぐって商売仇の悪巧み。黄門さま一行、旧恩に報いようとする菓子造りの渡り職人を助けて、加賀百万石の名菓「長生殿」の伝統とのれんをささえてやる。
<第1051話>
越前の国福井へ向う山道で農民が役人に斬られるのを目撃した黄門さま。不審を感じて泊まった村は紙漉きの土地。役人の命令で奉書紙つくりにかり出される村人達の苦しみ。あまりにも厳重な警戒の裏にある、紙つくりの秘伝をめぐる黒い秘密があるのを探知した黄門さま。怪しい西国巡礼姿の男とつなぎをつける宿の主人の正体は?
<第1048話>
越後高田で志乃の病気を助けた娘とその母。娘の腰に鳴る鈴の音にひかれた黄門さま。折から、藩政をめぐって家老と城代家老が対立、家老は閉門。逆境に立たされた家老の許に娘を差し出す母親が抱く心の秘密。真実の愛一筋に、耐え忍んだ十八年。女の誠に感じた黄門さま、悪政を正し、積年の恋を実らせ、結ばせてやる。
<第1049話>
能登の国で輪島塗りを見学しようとした黄門さま一行。道で知り合った細工師の兄妹と、この二人を捨てた父親との間に悲しい親子の愛憎がさかまくのを見た。父親が悪代官と漆商人にかけられた昔の罠の秘密を探った黄門さま。細工師の腕の冴えにも劣らない黄門さまの活躍で、親子の難儀を救い、輪島塗りの伝統を守ってやる。