<第1036話>
いわきは内藤家七万石の城下町。悪家老松田玄蕃と勘定頭山野井源八郎が組んで、藩財政を大幅に私しようと悪巧み。死を賭してその陰謀をはばもうとする浅香新之丞は、格之進の旧友。かくて黄門さま一行は事件の渦中に。一方、新之丞を慕うなつは、玄蕃の娘。江戸版ロミオとジュリエットは…。
<第1037話>
相馬盆唄は、昔も今も庶民の唄。ところが、のどかな民謡の調とはうらはらに、農民たちは苛酷な年貢の取立てに泣いていた。ところが、検地の役人たちの先手先手を取っては作業を妨害する狐小僧なる人物が出没。その正体は果たして…。
<第1034話>
薩摩への国境で荷車に隠れていた女は、島津家へ輿入れした姫君の腰元で主席家老の娘だった。城内に物の怪が現われて姫君と世継ぎの若君を苦しめる奇怪な噂。薩摩藩の世継ぎを巡るお家騒動の陰謀か?若い武士とその娘と共に黄門さまは、襲いかかる忍びの者の兇刃とたたかい、姫と若君を守り悪人一味を倒して薩摩藩の危機を救う。
<第1035話>
薩摩への旅から帰って半年、黄門さまは悠々自適の生活だ。弥七はひとり水戸へ。そこで一人のケガした若侍を西山荘へ連れ込んだ。若侍と思ったのが、なんと女性で一同ビックリ。秋田藩家老小野塚兵衛の娘志乃という。国許でお家騒動が起こり、佐竹一藩の存亡にもかかわるというので、黄門さまの助力を仰ぎに来たのだった。もともと旅に出る口実の欲しい黄門さまに否やはあるはずもなく一行はただちに旅に出る。
<第1032話>
いで湯の街別府で、唯一人健気に宿を守る美しい嫁。嫁を取り巻く人間模様、博打にうつつをぬかす亭主、息子の可愛さから嫁を事々にいびる姑、宿の権利書を奪おうとする暴力宿の一味、嫁を吾がものにと横恋慕の郡代。窮地に立たされた嫁を助け、姑を窘めて、悪辣な暴力宿と好色郡代の野心を打ちひしぐ、黄門さま情けの思いやり。
<第1033話>
恐ろしい使い手の浪人者に殺された漁師の遺体を運んだ家に目の不自由な娘が一人。娘の目薬に不審を抱いた黄門さま。藩の御用船の船頭や舟子達がドンチャン騒ぎの席に紛れ込み、密貿易の秘密を掴むが、港奉行の悪一味は密貿易の罪を船頭達にかぶせ皆殺しを謀る。危機一髪、黄門さまの怒りは燃えて、刑場に乗り込み大乱闘。
<第1031話>
天下の景勝耶馬溪を擁する豊前の野にのどかに流れる鶯の声。藩の城代家老の風格に黄門さまも意気投合。だが突如藩中に荒れ狂う悪い勢力のクーデター。城代家老は捕われその娘と許婚者の若侍も追われる身。暴虐な次席家老一味を向こうに廻して、黄門さまの采配で城代家老奪還を目指す時、主をしたう鶯の鳴音が思わぬ大手柄。
<第1029話>
伊予の国宇和島で、八兵衛の棹差す舟で一同ぬれねずみ。老船頭に助けられたが、領民を苦しめる紙騒動に巻き込まれた。家老と紙問屋の悪事を探った若い藩士が江戸の藩主に訴えようとの志に、協力する老船頭が封印を破り藩士と共に舟を出したが追っ手に捕えられる。処刑寸前、奉行所に乗り込む黄門さま、正義の灯を守ってやる。
<第1030話>
未だうら若い美男剣士、その腕前も只者でない。思わぬ縁で知り合った格之進に女と見抜かれて打明けたのは、許婚の武士に勝負で勝てばその妻になれると云う。ところがその武士には芸者の恋人があって子供まで宿した仲。黄門さまは、女目当てにからむ悪党退治は容易いが、さて男一人に女二人、もつれにもつれた恋をどう裁く。