<第1176話>
黄門さま一行と小浜を訪れたお娟は、鯖街道を行く背持ちを見て心揺らす。お娟の養父は「小浜の鯖」と言い残して息絶えたのだった。黄門さま一行は、お娟の本当の父を探し始める。一方、町では背持ちと問屋・漁師たちが対立していた。やがて、三方屋清左衛門がお娟の実父らしいということが分かる。黄門さまはお娟を連れ三方屋に赴く。
<第1177話>
九谷焼の名工・権左衛門を訪ねた黄門さま一行は、気丈な女職人のはる、その息子の与一と出会う。与一は学問好きで研鑽塾に入るための試験を目指していたが、はるが問屋・多賀屋の反感を買い、試験を受けられなくなる。その多賀屋は奉行・横山と組み、焼物の横流しを企んでいた。それを知った職人の茂平次は斬られ怪我を負う。しかし、黄門さま一行の活躍により横山たちの陰謀は阻止される。
<第1174話>
黄門さま一行は、楠木正成の墓を建て直すため、石工の伝兵衛を訪ねるが、頑固者の伝兵衛は、何かと難癖をつけてくる。一行は、店を飛び出た弟子の太吉を呼び戻そうとするが、太吉も意地を張り帰ってこない。何とか伝兵衛を説き伏せようとする黄門さま。意地を張り続ける伝兵衛。やがて両者の間の溝は埋められていく。それを太吉の悪友たちが邪魔しようとするが、黄門さま一行により阻止されるのだった。
<第1175話>
出雲大社から松江に向かう途中、山賊たちに襲われた黄門さま一行は、弓の名手・源吾に助けられる。源吾は武士を捨てた身で百姓のおまきに農作業を教わり暮らしていた。一方、鉄山師の黒沼は、中老・岸崎を暗殺するため、おまきを人質として源吾に協力を迫る。源吾は、おまきを救うため弓矢を手にし岸崎を狙うが、黄門さま一行の身をもった説得により源吾は思い留まる…。
<第1172話>
黄門さま一行が訪れた奈良では、柳生藩に主家を取り潰された浪人たちが暴れ回っていた。助三郎の旧友である奈良奉行・永井平四郎たちでは全く歯が立たず、柳生藩も領内を侵されない限りは見て見ぬふりをしていた。逃げ腰になっていた永井は、助三郎の鉄拳により闘うことを決意。やがて、黄門さまの策により柳生藩も加わり遂に大決戦!永井たちは見事勝利し、才蔵たちにも笑みが戻るのだった。
<第1173話>
熊野大社に詣でた黄門さまは豪雨に遭い、助三郎、格之進とはぐれてしまう。そして避難先の小屋で目の不自由な女・おみち、仙三に出会う。黄門さまとおみちは旧知の仲だったが、偽行者である仙三は、黄門さまを監禁。仲間たちと、紀州藩に身代金を要求しようと画策する。それを知った勘定方組頭・岩城は、その計画に乗じて黄門さまを消し自身も出世しようと目論むが…。
<第1170話>
黄門さま一行は、甲府から高崎へ向かう。それを知った江戸の将軍綱吉と柳沢吉保は「光圀に江戸城で講義をさせよ」という無理難題を水戸へ送る。同時に、粗忽者呼ばわりされている高崎藩主・安藤重博に、藩内にいる黄門さまを捕らえるように命じる。水戸のおるいたちは、とり急ぎ井上玄桐を黄門さまの影武者に仕立て、江戸に向かう。
<第1171話>
大日本史編纂の資料を求め伊勢へ向かった黄門さまは、片岡源次郎という男に、上意討ちの敵と間違えられて斬られそうになる。源次郎は藩の役人を斬った男を追っているという。また黄門さまは、笛づくり職人の弥兵衛と孫娘・志乃にも出会う。この弥兵衛こそ源次郎が追う男だった。そして源次郎と志乃は互いに慕い合った仲であった。実はこの上意討ちには、源次郎の知らない陰謀が隠されていた…。
<第1168話>
黄門さまの親友である肥前小城藩主・鍋島元武は、オランダ商館のケンペルと共に、将軍綱吉に謁見したが、綱吉はケンペルたちをからかい、嘲笑する。激怒した元武は、事の次第を黄門さまに伝えるべく、公儀の許しのないまま水戸へ向かう。ケンペルも元武の身を案じ、それを追う。道中、刺客が元武を襲うが、黄門さまはそれを阻止。黄門さま、元武、ケンペルは西山荘にて、国境を越えた握手を交わす。
<第1169話>
黄門さまは、自らが次期将軍候補に推す甲府宰相・綱豊が、酒乱で人を斬るという知らせを受け、助三郎と格之進と共に甲府へ旅立つ。到着の夜、すぐさま辻斬りが発生し、綱豊への疑惑は高まる。そんな時、黄門さまは怪我を負った道場主・島田とその妻・お袖と出会う。