<第1166話>
水戸に隠居した黄門さまは、親孝行者の百姓・弥作と出会う。一方、幕府側用心・柳沢吉保は、雄雌の鶴を餞別として黄門さまに贈るが、これは黄門さまを陥れる策略であり、吉保は犬目付け・青山主殿に命じ、密かに鶴を犬に襲わせる。鶴は惨殺され、警護にあたっていた弥作は、罠にはまり投獄される。生類憐みの令を破ったと、水戸藩も窮地に立たされるが…。
<第1167話>
黄門さまが隠居した頃、水戸藩内には佐竹党という郷士が住みつき、藩の役人と揉め事を繰り返していた。ある日、黄門さまは、佐竹党である勘一郎とお美代に出会う。ふたりは争いごとを好まず、水郷を繋いで掘割にするという夢を持っていた。心揺らぐ郷士たち、黄門さまは郷士たちの所へ乗り込み、一喝!そして郷士たちによる掘割造りの後押しを約束したのだった。
<第1164話・第1165話>
貞享元年、大老堀田正俊が暗殺された。将軍綱吉の命と噂されるが、真相は闇に消える。その頃、黄門さまは彰考館にて大日本史編纂に取組んでいた。その黄門さまに、綱吉と側用人柳沢吉保は隠居を迫る。黄門さまは、次期将軍候補を巡って綱吉と対立していたのだった。そんな黄門さまに、謎の忍びの軍団が襲いかかるが、これを撃破。黄門さまは、水戸に隠居するも、“水戸黄門”として世の正義の為に尽くす意思を固めるのだった。
<第1162話>
延岡の城下で黄門さまが見た、苛酷な年貢に苦しむ農民達の窮状。思いあまって一揆を企てるが、郡方の知る所となり、首謀者は手傷を負って酔いどれ名医の許に。一揆の計画を聞いてしまった事から農民達に捕われた黄門さまと八兵衛。ふたりの身を案じる助三郎、格之進も役人に追われるハメに。沈黙を破って家老へ直訴に向かう名医に悪の手が襲いかかる。
<第1163話>
薩摩の国で、一行が負傷した隠密を救った事から散り散りに。折から藩内では、藩主綱貴の病を期に、世継ぎを巡って真っ二つの争い。嫡男を推す城代派の若者達が立て籠った寺を、この機に藩論を藩主異腹の弟にもっていこうとする家老が、不気味な山伏、日高ヤンボシに襲わせる。果たしてどちらが正か邪か。黄門さまの裁きが下る。
<第1160話>
久留米の城下で黄門さま一行に看取られて死んだ機織り娘。同じ頃、弥七とお新に助けられた少女はその妹だった。将軍家献上品の陰で、生き地獄の様な機織り場で働く娘達の有様に眉を曇らせた黄門さま、機織り機作り屋の娘と番頭が工夫を重ねたかすり織を成功させ、非道な悪家老を懲らしめる。後世に残る、久留米絣の物語。
<第1161話>
熊本で一行が出逢った威勢のいい少年馬子。自分の家を宿代りにして旅籠代を取るしっかり者。だが親兄弟もなく愛馬とふたりぼっちの淋しい暮らし。その少年が弥七の助けた武家の女を乗せた事から思わぬ展開。我が子を前にしながら名乗れぬ武家の非情な運命に泣く母。母と子の愛情が利害を越えて黄門さまの情けの前に甦える。
<第1158話>
肥前唐津藩の殿様は大のお微行好き。ひょんな事から出逢った八兵衛と衣服を取り換えた事から波乱が巻き起こる。八兵衛は殿様に間違われて城内に、本物は助三郎に抜け荷の現場を見せつけられて吃驚仰天!さらには捕えられ、牢内で黄門さまとご対面。殿様の本物と偽者を操る黄門さまが、次席家老と悪徳商人一味の悪巧みを叩き潰す。
<第1159話>
佐賀の城下に夜な夜な現われる化け猫。人々の恐怖は頂点に。汚職の責めを負って切腹した家老の怨みだという噂の中で、左源太が出逢った忍びの正体は?佐賀錦の小間物を売る娘とその父親が生命を賭けた悲願とは。血潮の中に浮かぶ怨みの黒猫の叫びが闇に響く時、非道な陰謀を探り、悪の正体を暴く黄門さまの活躍が始まる。