<第373話>
日向の国・高鍋に入った一行は、悪者にからまれている武家の女、志保たちを助ける。志保は夫を殺した男を追っての旅の途次で、中間の友平が志保とその子供を支えていた。友平は居酒屋で働きながら敵を探すのだが見つからない。一方、一行を狙う阿修羅の玄鬼は次席家老の矢富と結託。黄門さまを誘き出す為、志保を誘拐する。
<第374話>
遂に薩摩入りを果たした一行は、大島紬の村を訪ねる。そこで、次席家老の堂園が御用商人の万年屋と結託、紬の利権を独占し暴利を貪っているのを知る。そうとは知らぬ村の娘・阿花那は、万年屋の無法を告発しようと堂園に直訴。助けようとしたお銀もろとも捕えられ、堂園はお銀を囮に黄門さま暗殺を計画する。
<第371話>
道後温泉は女祈祷師・翠麗の噂でもちきり。旅籠・絹屋の主は、翠麗の予言を信じきっており、お告げで、娘を同業の大黒屋の息子と結婚させなければ災いが起こると言われて右往左往。裏で、大黒屋と翠麗が結託して悪事を働いていると知って黄門さまは、靜香を霊媒師に仕立て、その化けの皮をはがそうとする。
<第372話>
天下一の名だたる湯所・別府で一行が泊まることにした清川屋は、幽霊が出ると噂の旅籠。そのおかげで客足は途絶え、久しぶりの客に、宿の娘は大喜び。案の定その夜、幽霊が出るのだが、どうやら同業の旅籠を営む悪人の親分が代官と結託、幽霊騒ぎを起こして清川屋を乗っ取ろうと画策しているらしい。
<第369話>
四国に渡った一行は、徳島で馬子をする少年・新吉と出会う。捨て子だった新吉は、まだ見ぬ母と出会った時の為、何かの助けになるだろうとお金をためていた。一方お銀たちは、侍に襲われている武家の妻女・八重乃と連れの男の子を助ける。男の子は実はお城のお姫様で、悪の目を紛らわす為に変装。八重乃は新吉の実の母だった…
<第370話>
土佐で出会った男女の胡麻の灰に、一行は大事な印籠を盗まれた。2人は賭場で印籠を換金しようとし、思わぬ波紋を呼ぶ。やくざの親分と浦奉行は、黄門さまのお供だと勘違いし、悪企みを覚られまいと2人を大歓待。一方、浜の利権を巡る陰謀を知った黄門さまは、2人を利用し、悪の一掃を図ろうとする。
<第367話>
白鷺城の異名を持つ美しい城のある姫路で、助三郎は団子を食い逃げしようとした娘と出会う。実は姫路藩のお姫様で、世継ぎ争いから反対派が放った刺客に命を狙われ、助三郎と逃避行。姫君暗殺を失敗した悪は、今度は殿様の命を南蛮渡来の毒薬で奪おうと計画。白鷺のお城に渦巻く陰謀に、黄門さまが立ち向かう。
<第368話>
一行が訪れようとしていた刀鍛冶の息子が、父の作った刀を運ぶ途中襲われた。そこに謎の剣士、紅夜叉が現れ、悪を追い払うのだが、刀は奪われ、息子は命を落としてしまう。紅夜叉の正体は、濡れ衣を着せられ自害した国家老の息女。父の汚名を雪ぐ為に紅夜叉となり、悪政から領民を守ろうと決意し、戦っていた。
<第365話>
娘の母親探しの旅の途次だという子連れの胡麻の灰。宿で黄門さま一行の財布に手をかけ取り押さえられるのだが、実は親子でもない幼い娘の必死に庇う言葉に男は改心。娘の母親探しに心を尽くすことに。問屋場の女主人が娘の母親だと思われるのだが、母と名乗らない。身代を義理の娘に譲り渡す為にも名乗りを上げるわけにはいかなかったのだ…
<第366話>
大坂にやって来た一行だが、町の人々はなぜか黄門さまのことを知っている様子。河内屋という塩昆布屋を訪ねて納得がいく。主人の吉右衛門が黄門さまそっくり。一方昆布問屋の日置屋は、河内屋に代わってお城御用達の看板を手に入れようと西町奉行と結託。黄門さまは吉右衛門に似ていることを利用して悪者退治に乗り出す。