<第679話>
志保が行方を捜す山師の伊之助は、石見にいるに違いないと見当をつけ、黄門さま一行も石見へ。道中、大八車に乗った夫、平四郎とその車をひいて石見を目指している妻、かよに出会う。平四郎はこの地に新しく着任した代官だが、優柔不断で、仕事も部下の山崎喜平に任せきり。そんな平四郎をあざ笑うかのように山崎は真田屋と結託し、産出する銀の量をごまかして私腹を肥やしていた…。
<第680話>
黄門さま一行は淡路島へ。一行は淡路人形浄瑠璃の一座に出会う。一座の座頭、庄太夫には一人息子の勘太がいたが、母親はすでにこの世にはいない。座員の世話をしているおすずを勘太は母親のように慕っている。そんな中、志保と新助を腕の立つ浪人たちが襲い、志保がさらわれてしまう!浪人たちは志保を誰かと間違えている様で、しかも何か大事な書類を探している様子である…。
<第677話>
黄門さまは、水戸の西山荘で晴耕雨読の日々を送っていた。大日本史編纂の資料を求め、江戸へ向かった助三郎は、花崎藩と赤津藩の間で重大な問題が起こっていることを知る。その解決は、老中・柳沢吉保に託されていた。一方、風車の弥七から知らせを受けた黄門さまは、江戸へ。助三郎からも詳しい事情を聞き、船で瀬戸内へと向かう。瀬戸内では、二藩を揺るがす意外な事実が待ち受けていた…。
<第678話>
瀬戸内の赤津藩と花崎藩で起こった合併騒動を収めるため、黄門さま一行は、船で現地へと向かった。赤津では、血気盛んな若者たちが、花崎に吸収される前に討って出ようと戦いの相談を始めていた。医師の道庵は彼らを押さえるのに必死だ。志保は道庵たちに江戸の様子を伝え、自重するようみんなを説得する。その頃、風車の弥七は花崎の動きをさぐり、情報を掴んでいた…。
<第675・676話>
世直し旅から戻った黄門さまは、西山荘で大日本史編纂に取り組んでいた。そこへ、息子で水戸藩主の綱条とその嫡子・吉孚の親子関係が上手くいっていないという知らせが。綱条は息子に文武に優れた大名になって欲しいと願っているが、吉孚は植物学などの学問に興味があり、武術の鍛錬に身が入らない。胸騒ぎを覚えた黄門さまは、助三郎、格之進と共に江戸へ向かう。
<第673話>
黄門さま一行は、紙作りで名高い白石へ。黄門さまは紙漉きの工夫をしながら新しい紙を作ろうと研究を重ねる職人の佐久間鹿之介に感心する。鹿之介は元武士だが、父親が不始末をおこし、現在は浪人となって紙作りに専念している。その頃、仙台藩の藩史を編纂するための史料を探している、下河原与一郎が峯蔵を伴って白石を訪れていた。
<第674話>
黄門さま一行は二本松へ。この辺りは鬼婆の伝説の話が語り継がれる土地だ。一行は伝説に出てくるような、さびれはてた旅籠に宿を取る。宿は女主人のお松が切り盛りしており、風来坊の捨吉が仕事を手伝っている。その宿を明け渡すよう悪人の権蔵が、お松にしつこく迫る。最近宿の近くで温泉が発見され、材木問屋の宝来屋甚兵衛が、お松を追い出し、温泉宿を作って儲けようと企んでいたのだ…。
<第671話>
黄門さま一行は、紅花の栽培が盛んな山形へ。庄屋・嘉兵衛の仕事場では、人々が総出で紅花の出荷の準備に精を出す。病にふせる嘉兵衛に代わって女房のお梶が仕事を仕切り、嫁のおはなが献身的に嘉兵衛の看護をしていた。お梶は事あるごとに小言が絶えず、厳しくおはなに指図する。おはなは息子の太一と一緒に暮らせることを心の支えにして、お梶の嫁いびりに耐えていた…。
<第672話>
黄門さまは松島へ。黄門さまは、仕事を斡旋する口入屋の親方・長兵衛と知り合った。長兵衛は困っている人を見過ごすことができない性分で、町の人々からは頼りにされているが、女房のお兼は、長兵衛が人助けをする度に騒動に巻き込まれ、苦労が絶えない。この二人の娘・お久は、お兼に迷惑ばかりかけている長兵衛を冷ややかに眺め、あきれている…。