<第482話>
象潟で一行は、思案顔の名主・太郎兵衛と出会う。太郎兵衛は娘が一向に嫁入りに承知しようとしないのに頭を悩ませていた。だが黄門さまは、執拗に娘の嫁入りにこだわる太郎兵衛に疑問を抱く。実は太郎兵衛は、味はいいが生産性の悪い米の栽培に悩み、藩へ年貢減免の直訴を考えていた。娘の幸せを願う、命を賭けた父心を黄門さまが救う。
<第483話>
一行が出会った謎の浪人。一方、黄門さまのかつての囲碁相手・国家老の鷲神は病に伏し、次席家老がその座を狙っていた。謎の浪人は実は鷲神の血の繋がらぬ息子。弟に家督を譲る為にわざと勘当されたが、父の苦境に舞い戻って来たのだ。だが、放蕩の止まぬ弟は次席家老の罠に落ち、殿様拝領の刀を持ち出してしまう。複雑な父子の縁を修復する黄門さま。
<第480話>
一行は浜辺でいきなり海女のお勝たちに襲われる。盗賊・熊嵐一味と間違えられたのだった。一味は定期的に男鹿を襲い、人々を苦しめていた。お勝は網元の伜・弥次郎と喧嘩ばかり。弥次郎は一味と闘うが、盗賊と繋がる代官の罠に捕らえられる。心を痛めるお勝…実は弥次郎を恋い慕っていた。一計を案じた黄門さま、なまはげで鬼退治。
<第481話>
秋田杉の名産地・久保田で、女の悲鳴。一行が駆けつけると、山の役人に襲われたお千代が崖から転落。運良く一命は取り留める。久保田では、次席家老が材木問屋と結託、材木を横流ししていた。一方、お千代は国元に大事があり、信州・松代から黄門さまを探して旅をしているのだと明かす。黄門さま一行は騒動を治め、お千代を伴い松代を目指す。
<第478話>
お忍びで領内に入った若君が襲われ、紫頭巾がそれを救った。一行は若君を連れ去った正義の使者の行方を追う。その正体は咲という娘。咲は慕っている尼僧から若君と双子の兄妹だという出生の秘密を知らされ、我が子を世継ぎにと狙う家老から若君を全力で守ろうとする。黄門さまは二人に兄妹の名乗りを上げさせ、悪を懲らす。
<第479話>
たたり観音と恐れられている観音様を慕い、祈り続ける少女・おきみ。幼い身で宿屋で働きながら、瞼の母に巡り会える日を心待ちにしていた。そんな折、お銀が救ったおりくを、黄門さまはおきみの母と察する。だが、弘前のおりくが守る醤油問屋の利権を狙い、悪い奴らがこの大館まで追いかけて来ていた。願い続けた少女の夢を叶える黄門さま一行の活躍。
<第476話>
八戸で少年に、お銀は母親になって欲しいと頼まれる。少年の父の伸之介は、商家の主から娘の婿になって欲しいと言われて困っていた。しばらくお銀は伸之介の仮の妻になることを承知するが、一行は嘘をつくのに右往左往。実は伸之介はある藩の勘定吟味役だったが、重役の不正を知って刺客に狙われていた。黄門さまは父子を救い、本当の恋を結ぶ。
<第477話>
弘前藩の湊町・青森に到着した黄門さま一行は、町奉行に襲われていたさえという町娘を助ける。さえは、飴屋の津軽屋の一人娘。同じく飴屋の田代屋の一人息子と夫婦になることが決まっていた。津軽屋と田代屋は親友同士。だが、乗っ取りを狙う物産問屋の罠に、二軒の津軽飴屋は仲違いを始める。黄門さまは、二人の友情を修復し、見事に悪人を退治する。
<第474話>
沙耶姫が遂に許嫁・鶴千代と対面する盛岡で、一行は南部の馬を買う為に派遣された侍「御馬買衆」の無礼さに驚く。沙耶とお銀は、旗本が少年から馬を取り上げようとしているのを追い払うが、その時出会った若侍がなんと南部藩の鶴千代君。黄門さまは、微行で領内の無法を見た若い二人に、政治の本質を教える。
<第475話>
茶店で六兵衛という男に売り付けられた御札は、なんと越中富山の薬袋。まんまと騙された一行は苦笑い。一方、浄法寺では献上箔椀を巡って二つの問屋の職人が腕比べをすることに。その一人が六兵衛の息子。ばくちで身を持ち崩し、家を出た六兵衛が、塗師の息子を助けようとしていると知り、黄門さまは二人を取りなそうとする。