<第472話>
銀山で一行は旅姿の若侍と出会う。父がこの地で数日前に落石で死んだと知って山形から駆けつけたのだ。代官の配下が父の死後、その遺品から何かを探していた。侍の父は、代官の銀横流しの証拠を掴んだ為殺されたのだった。一味は必死に証拠を探すが見つからない。黄門さまは深まる謎に立ち向かう若侍を助け、銀山に巣喰う悪を懲らす。
<第473話>
一行は横手で、少年に声をかけられる。彼は悪人の鉄五郎を懲らしめて欲しいと白い髭を頼りに黄門さまを待っていた。鉄五郎は町奉行の力を借り、馬方たちに法外な斡旋料を要求。黄門さまは少年の願いに応え、黄門さまを名乗り悪退治に乗り出すが、鉄五郎に偽物と決めつけられてしまう。本物が偽物にされた黄門さま騒動、葵の印籠が決着をつける。
<第470話>
消えた許嫁・お玉を捜す太郎吉と出会った黄門さま一行。お玉はすばるという美人の元に行ってから行方が分からない。不思議な力で心の苦しみを取り除くと娘に人気のすばる…だが、その屋敷から帰ってきた娘はいない。実はすばるは男で盗賊。娘は売り飛ばされていた。黄門さまはすばるの館に乗り込み、悪のからくりを暴く。
<第471話>
天童に着いた一行は、息子と生き別れになったおたつと出会う。おたつは、京にいる息子の直次と手紙のやりとりをしていたが、自分は天童一の旅籠の女将と嘘をついていた。その直次が会いに来るという。黄門さまは、たった一日だけでもおたつを旅籠の女将にさせて、直次に会わせてやることにする。印籠をそっと出した黄門さまの粋なはからい。
<第469話>
仙台近くの町に着いた黄門さま一行はこけしを売る幼い兄妹に出会う。子供達の母は病に伏せ、父・与助は開墾地の労役に駆り出されたまま。一行は人々の似顔絵をこけしに描いて売り、その暮らしを助ける。一方、開墾地では過酷な労働で倒れる者が続発。与助は死罪を覚悟で直訴に向かう。人々の幸せを奪う悪代官を黄門さまが懲らしめる。
<第467話>
格之進が見初めた女・お久には母の面影が。お久は抜け荷の塩を手に入れようとしており、店の番頭として立ち合って欲しいと格之進に頼む。お久が接触したのは塩問屋と郡代頭。黄門さまは、お久が郡代頭たちの悪事を暴こうとしているのに気づく。お久は亡き両親の復讐を果たそうとしていた。格之進のほのかな想いが呼んだ波紋を黄門さまが見事に収める。
<第468話>
「紙布」作りに励む夫婦は「逆転夫婦」。家事全てをし、紙を織る妻を支える浪人・平蔵の軟弱さに沙耶は憤る。一方白石では、人々の作った紙布がならず者に奪われていた。商売敵の紙問屋を潰そうとする悪徳商人の策略は、平蔵の妻をも攫う。愛しい妻を救う為、平蔵は錆びついた剣を抜く。強さを内に秘めた男が示した理想の「侍」の姿とは―。
<第465話>
足利で盛んな白絹織を、陣代は過酷に搾取していた。織元夫婦は、織物をさらに価値ある産物にしようとひそかに努力を続けていたが、苦しむ人々に心を痛め、直訴を決意。江戸へと向かう。黄門さまは、命をかけたニ人に焦りは禁物と戒めるが、江戸では、足利白絹を丹後白絹とスリ替えるからくりがあった。江戸に戻った黄門さま、旅の最後の鬼退治。
<第466話>
晴耕雨読の毎日を送る黄門さまの元に、華やかなお客がやって来た。弟の娘の沙耶姫で、将軍の勧める縁談が不満だと言う。相手と一面識もない。ならば婿を見定めに、と盛岡を目指して旅立つことに。途中、岩城平の宿屋に落ち着いた一行は、駆け落ちした若い男女を助けるが―。若い恋を泣かす悪い奴らを退治する黄門さま一行の活躍。